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2017年5月、世界最長距離殺害記録は再び塗り変えられた。その距離実に3,450メートル。奇跡のワンショット

 2017年5月、カナダ国防軍最精鋭の対テロ特殊部隊「第2統合任務部隊(JTF-2: Joint Task Force 2)」に所属するスナイパーが、派兵先のイラクでダーイシュ(Daesh, IS, ISIS, ISIL)戦闘員との戦闘において、これまでの記録を大幅に上回る3,450メートルという実戦における世界最長距離殺害記録(world record for the longest confirmed kill shot)を樹立した。

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 狙撃兵の詳細な身分並びに姓名に関しては、身の安全を確保するため公表されていない。

 JTF-2のスナイパーが使用していたライフルはカナダ軍に「C15」として採用されている「マクミランTAC-50」スナイパーライフル。高所からの「撃ち下ろし」であった狙撃条件が伝えられているが、これだけの超遠距離狙撃になると、温度、湿度、風向き、それに地球の自転まで影響を及ぼすことは言うまでもなかろう。

 米国アリゾナ州フェニックスに本社を置く製造元のマックミラン・ファイアアームズ・マニュファクチャリング社が公式に発表しているTAC-50の有効射程距離はおよそ1,800メートル。今回の狙撃は実に有効射程のおよそ2倍に相当する距離にあたる。

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 これまでの最高記録は、英軍スナイパーのクレイグ・ハリソン(Craig Harrison)王室付騎兵隊軍曹が2009年12月にアフガニスタン南部ヘルマンド州でのタリバン掃討作戦の戦闘において.338 ラプア・マグナム仕様の「L115A3」で打ち立てた2,475メートルだった。

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