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Essay

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鳴海邦彦が思いつくままに、そして気ままに綴るフリーエッセー。
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#テレビドラマ

エッセー「高城丈二主演のクールなアクションドラマ " プロファイター "」

 " プロファイター "は、1969年(昭和44年)に、日本テレビの日曜日21:30からの、いわゆる「大人の時間」にで放送されたクールなスパイアクションドラマである。  主演は、クールなタフガイ 高城丈二。  主人公の洞門桜は犯罪組織と真っ向から対決するIGPBの秘密捜査官だが、表向きは商業写真家である(プロカメラマンではなく商業写真家。やっぱ昭和の言い回し)。  初代コスモ(当時は最新モデル)に乗り、美女にモテまくる。大人になったらかくありたいという少年の妄想を大きく

エッセー「"忍者部隊月光"の想い出」

 小学生の頃、毎週(確か木曜日の夜7時、フジテレビだったような気がする)欠かさず観ていたのが「忍者部隊月光」である。  当時、日本全国の男子小学生は放課後には背中にプラスチック製の刀を背負い、近所の空き地で「忍者部隊ごっこ」に興じていた。  忍者部隊のメンバーが敵の弾幕を突破する時、スズキのバイクに腹ばいになって乗るのが超カッコよくて、自転車で真似をしてコケた。  余談だが、「腹ばいライディング」は1950年代から60年代初頭に出現した「カミナリ族」(今でいう暴走族)が

エッセー 「健全なお色気満載のアクションドラマ ”フラワーアクション 009の1(ぜろぜろくのいち)の想い出”」

 "009の1 (ゼロゼロくのイチ=オーオーナインワン)"は、昭和44年(1969年)の9月~12月まで、毎週火曜日20時から一時間枠フジテレビで放映されていたお色気アクションドラマである。  当時絶大な人気を誇った3人娘(金井克子・奈美悦子・由美かおる)を始めとする西野バレエ団所属のお姉様たちが、日本征服を企む悪の秘密結社と戦う諜報部員役を演じたこのドラマ、全編が60年代特有のサイケでモンドでシュールな魅力に満ち溢れている。  何故国会議事堂や新宿副都心の路上を踊りなが

エッセー 「"おねえちゃん、あちきと遊ばない"ドラマ " 浮浪雲 " 主題歌 宮前ユキ"GIVE UP"」

 1978年4月~9月までの半年間、テレビ朝日で放送された " 浮浪雲 " は、主人公の" 雲 "を演じた渡哲也を初め、石原軍団総出演の異色時代劇だった。  このドラマの原作は先日惜しまれながらも鬼籍に入られたジョージ秋山、そして脚本はなんと倉本聰という豪華版。  製作はもちろん石原プロモーション。  幕末の品川宿を舞台に、元武士でありながら、雲助の元締としてのんびり暮らす主人公 " 雲 " と、その家族を中心に、幕末の混乱期に起きた史実と虚構を織り交ぜた奇想天外なスト

エッセー 「横浜を舞台にした伝説のポリスアクションドラマ " 大追跡 ” を語る」

悪がはびこる犯罪都市に集められた五人の刑事たち。 それは確実に検挙率をあげなければ廃止される特殊セクションである。 彼らの行くところに正義はない、感傷はない、栄光もない。 あるのはただ、孤立無縁な悪との闘いである。 OPナレーション by 森山周一郎  1978年の春から秋にかけ、日本テレビ系列で毎週火曜日21時から放送された「大追跡」は、神奈川県警の新田刑事を中心に、各署から集まったはみだし刑事で設置された『遊撃捜査班』の型破りな捜査を描いた伝説のポリスアクション