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Essay

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鳴海邦彦が思いつくままに、そして気ままに綴るフリーエッセー。
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2024年2月の記事一覧

ショートエッセー 「1982年の追憶 連日連夜の箱根詣」

 22時頃に品川の自宅を出発。中原街道経由環八から第3京浜に入り横浜料金所まで全開。そのまま横浜新道に乗り保土ヶ谷料金所へ。国道1号線に降りて藤沢市内を抜け浜須賀のT字路を右折して国道134号線へ合流。平塚、大磯を経由して箱根の表玄関である小田原市街に到着するのは午前0時頃。有料道路の料金は第三京浜が200円、横浜新道が50円、締めて片道250円。  国道1号線のバイパスである箱根新道には、料金所を過ぎるとしばらくの間長い上りの直線が続く。ここで前方をブロックするトラック軍

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ショートエッセー 「その動き猿(ましら)の如し "Capoeira(カポエラ)"」

ブラジルがポルトガル領だった19世紀初頭、人身売買でアフリカから連れて来られた黒人奴隷が、自らの身を守るための格闘技が起源とされる格闘技カポエラ。 手錠に繋がれて、腕の自由を失っても、アクロバチックな動きの足技だけで敵を倒すことができるカポエラは、黒人奴隷は看守を誤魔化すために音楽に合わせ、踊りに見せかけて練習したため、格闘技というよりも舞踏的な要素が強いとされてきた。 しかし、実はカポエラはとてつもない破壊力を秘めた恐るべき格闘技なのである。 驚異的な柔軟性を兼ね備えた肉体は、変幻自在な猿(ましら)の如き動きで敵を翻弄し、鞭のようにしなやかで強靭な蹴りで敵を倒す。

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ショートエッセー「超弩級スーパーカーのガチンコバトル! ナルド最高速トライアル」

ドイツのニュルブルクリンクと並ぶスポーツカーの聖地であるナルド・サーキット(Nardò Ring)は、長靴の形をしたイタリア共和国の踵部分、プーリア州レッチェ県ナルド(Nardò)にある半径4km、一周12.5kmの完全な円形の超高速テストコースである。 この超高速テストコースでは、過去、幾多のスーパーカー、スポーツカーが自らの限界を試すべく、過酷なスピードトライアルに挑んできた。 そのナルドでスピード記録に挑むのは、異端のスーパーカー、Noble M600、年間2000台を目標に掲げ、量産メーカーとして名乗りを上げたマクラーレンの野心作、McLaren MP4-12C、そしてランボルギーニの旗艦、Lamborghini Aventadorの3台。ともに600馬力を超えるエンジンを搭載し、最高速300km/hを超える超弩級スーパーカーである。 全周バンクの超高速テストコースで繰り広げられるハイパワーバトルを刮目せよ!