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Essay

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鳴海邦彦が思いつくままに、そして気ままに綴るフリーエッセー。
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2022年12月の記事一覧

再生

ショートエッセー「" I'm not a driver, I am a racer. " Stirling Moss」

走れども走れども満たされぬ渴望を満たすため、今日も明日もひたすら走り続ける生来のスプリンター。 競い合うことこそ己のレゾンデートル。 誰よりも早く走り勝利する、単純にして明快な摂理に自らのすべてをかける者。その名は"The Racer " Stirling Moss。 嗚呼、素晴らしきかなモーターレーシング。スピードに魅了され、狂おうしいまでの勝利への欲望に身悶えし走り続けた男に幸あれ。

ショートエッセー「Speed Mind No.11、"スカイラインGT-Rを振り回す!!"企画の想い出」

 1989年夏。Speed Mind No.11の総力特集「スカイラインGT-Rを振り回す!!」の取材は超楽しかった。  日産自動車広報部から借りたデビュー仕立てのR32GT-Rを千葉県の浅間台スポーツランドに持ち込み、全日本ジムカーナDクラスチャンピオンのジムカーナ界のレジェンド 山本真宏選手が容赦なく攻めまくった。  そして、この日同行してた同じく全日本ジムカーナを戦う猪爪俊介選手がその圧倒的な性能とジムカーナ車両としての秘めたポテンシャルに感化され、発売直後のR32

エッセー「代謝が良くてカッパになる」

 エネルギー代謝が良いせいなのか、食事をするとなぜか頭頂部から多量の汗が吹き出る。  食べ物の温度は関係ない。ひやむぎを食べても頭頂部から汗が吹き出し、洗い立ての髪の毛がびっしょりと濡れるほどだ。  その昔、寒波の影響で異様に寒かった冬のこと。  ある寒い朝、オレンジ色の憎い奴・吉牛で、モーニング代わりの特盛をかっこみ、至福の笑みを浮かべて出てきたところ、街行く人々にギョッとした顔をされた。  しまった。吉牛から薄ら笑いを浮かべて出てきたので変態だと勘違いされたのだ!