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愛車遍歴(その8)

出会いは突然に

スバルに変えてから、9年目の車検が近づいてきた2022年の春先のこと。

今回は車検を通して、あと2年は乗る予定だったが、ディーラーの担当営業さんから、好条件の買い替え提案があった。

新型レヴォーグなど搭載の新エンジンのリコールやら、半導体不足による生産調整が続く中、販売店としては食い扶持確保のため、売れる車種を売らないとイケナイ。
聞けば、フォレスターのハイブリッドであれば、特価で提供可能だという。しかも、下取りも(中古車市場の高騰もあり)「高値買取」とのこと。

秋の小規模変更時に「値上げを予定」していることも後押しとなり、買い換えるなら!ということで、慌てて嫁さんと実車を見に行って、勢いその当日に契約と相なった。

今まで、買い替えるときは、数多のディーラーで情報を収集し、複数社を競合とし、コンペティションをおこなってきたのだけれど、こんなにあっさり決めたのは初めてのことだったと思う。

が、心の中で気になった車種は、いつくか有った。

候補として、考えていた車種たち

トヨタ RAV4
マツダ CX-5
トヨタ カローラクロス
スバル レヴォーグ
スバル フォレスター

次期マイカーに必要な、唯一の条件


実は、新車に望む条件として、唯一、家族総意のものがあった。
それは、『後席もシートヒーティング』があること。

実は、2021〜22年の年末年始、私の両親が住む高知に、クルマ帰省。
12月30日の仕事納めをした嫁さんを、丸の内仲通りで18時過ぎにピックアップして、真冬の寒空の中を走った。
冬型の気圧配置で、日本海側は大雪だったが、名古屋あたりから雪がちらつき始め、前席の二人は、シートヒーターがあり、なんの問題もなかったが、後席の二人は、窓ガラスのからの冷気で、空調機からの温風だけではかなり寒く、まさに天国と地獄のような差があった。

その問題をクリアするには、全席にヒーターが備わることが必要なのだ。

意外と条件を満たす国産車は少ない

この条件を満たす車種は、マツダCX-5とスバルの2車種のみ。

ボディスタイルや、パッケージングは、RAV4が一番お気に入りだったけれど、残念ながらNGだったのである。

もし、ちゃんと計画して、買い換えたなら、またしてもCX-5と迷ったに違いないが、やはりアイサイトの性能はかなり進化しており、こちらを試してみたかったので、その場合でも、スバルが残ったのかもしれない。

レヴォーグとフォレスターでいえば、カーゴエリアのスペース的には、フォレスターがいいが、車高が低いレヴォーグの高速安定性も捨てがたかった。

が、生産状況の問題もあり、スバルならフォレスターの一択しかない状況だったので、まあ、これはこれで良かったのだと思う。

同じ名前・スタイルの車だけれど?

デザインも、旧型フォレスターと差異が少ないし、サイズもほとんど同じなので、乗り込んで席に座ってみても、あまり見た目に変化を感じないのだが、シートの座り心地、ハンドルの剛性感が全く違うクルマに感じさせる。

エンジンを掛けて、電動になったサイドブレーキを解除し、ドライブレンジにシフトし、ゆっくりアクセルを吹かすと、モータアシストによるトルクフルかつスムーズな発進に、免許を取って初めて運転した、父親の所有していたC33ローレル(RB20=スカイラインと同じエンジンを搭載するセダン)の感覚を思い出した。

現行フォレスターに搭載のエンジンは、旧型と同じFB型と言われるエンジンだけれど、CVT+モータアシストによる改良が、ここは相当いい影響を与えているのだと思う。

実は、シャーシは、従来型とは全く違うもの。そう、SGP(スバル・グローバル・プラットフォーム)と言われる最新の設計思想に基づき、作られたプラットフォームにより、全くの別物である。

「SUBARUは初代レガシィ(1989年発売)で作ったプラットフォームを長い時間を掛けて磨いてきました。
途中で何度か大きな改変を織り込み、性能を向上してきました。初代レガシィのプラットフォームは現在にまで通用するポテンシャルを持った、極めて優秀なプラットフォームでした。
しかし、これから先の時代を考えた時、SUBARUが求める性能を実現させることが徐々に困難になってきたのです。」
https://www.subaru.jp/brand/technology/story/sgp.html

スバル公式

フォレスター以降の、さらに最新のレヴォーグやアウトバックは、フルインナーパネル構造になって、より高い剛性を誇るボディになっているので、もっといいのだろうけれど、現行フォレスターも、動力系+ボディの性能向上により、随分と高級感が増したように感じられる。

そして、最新のアイサイトは、従来の日立製のステレオカメラからスウェーデンのヴィオニア社製の製品に組み替えられ、従来型の欠点で有った、視野角が狭い点を克服したとのことだが、まさに高速走行時に「横からの急な割り込みで、運転手がブレーキを踏む」ことが多かった旧型からの最大の進化だ。

そして、カメラの進化は、ステアリングアシストの性能向上にも大きく寄与しているように思われる。

と、いいこと尽くめではあるが、細かい点で、悪い意味でフォレスターらしさも感じる部分も残る。
小物入れは相変わらず少ないし、ドア自体は剛性感が高いのに、ドアノブがもう少ししっかりしていると、高級感があっていいのになぁとか、改善希望箇所はまだまだある…

だが、何より、後席にも座席にも、シートヒーティングが備わったのは、最高に幸せなことだ。

これなら、正月の帰省でも、席取りで揉めることもなかろうし、毎年行っている冬山に向かう道中での暖房が効きすぎて、運転手が眠くなる問題発生も減ることだろう。

自宅マンションで撮影 新形フォレスター

子供たちも大きくなって、大切に車に接することができる年齢にもなり、ようやく傷の目立ちにくいシルバーメタリックから、有彩色に変えることができた。
やはりスバルは青がコーポレートカラーなだけあり、青いボディが似合うような気もする。

実は、子供たちが色は選んだのだけれど、納車の日が近づくにつれ、9年間連れ添ったフォレスターとの別れが悲しくも感じたようで、それだけいろんな場所に行ったのだなぁと、父親としてもちょっと胸熱ものだった。

だが、一番別れを悲しんでたはずの次女は、納車日に新しいクルマを見つけるや、満面の笑顔で真っ先に駆け寄って行った。
これに、嫁さんと私は大爆笑だった。

(実は、納車される1ヶ月前ぐらいからエアコンのコンプレッサーの基盤不良で、時々冷房が効かなくなる状況/コンプレッサー修理交換は4万円ということで、騙し騙し使ってたので)
エアコンが、ちゃんと効くであろう新車が輝いて見えた!

次女談

このクルマで、更に家族の思い出を作っていこうと思う。


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