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地域を守るということ、人が繋がるということ~瀬戸田へのおてつたびを通して~

2021年12月13日~12月15日の3日間、広島県尾道市瀬戸田町(生口島)の柑橘農家さんの収穫のお手伝いのおてつたびに行ってきました。
3日間という限られた時間の中ですが、そこで経験したこと、感じたことについてお伝えできればと思います。

1.そもそも「おてつたび」ってなに?

「おてつたび」は、お手伝いと旅を掛け合わせた造語で、地域の短期的・季節的な人手不足で困る地域の方々のお手伝いをしながら旅行が出来るサービスです。

2.おてつたびの行程

おてつたび自体は12/13~12/15だったんですけど、12/12には地域の方が瀬戸田の街歩きと交流会を催していただけるということで12/11の夕方には瀬戸田に入って一泊するという5泊6日の行程となりました。

新幹線で福山まで行き、そこから尾道まではJR在来線、尾道からはフェリーで瀬戸田まで向かうというルートで瀬戸田に行きました。

夕方4時に尾道から瀬戸田に向かうフェリーに乗ったんですけど、尾道から瀬戸田に向かう航路は瀬戸内海の島々を縫う絶景のスポットで、はじめて瀬戸内に行った僕にとってはわが目を疑う光景でした…!

3.瀬戸田の街歩きと交流会

今回のおてつたびは地域の実証実験の一環ということもあり、商店街の方々に瀬戸田の歴史について教えていただく機会や、その後、関係者の方々も交えた交流会を催していただきました。
かつては瀬戸田という地域は塩田で栄えた町だということ、レモンの生産高は日本一であることなど、瀬戸田という地域に興味を持たなければ分からないようなことを教えていただき、しまなみ海道の一地域に留まらず魅力溢れた地域であることを知ることができました。

レモンの町ならでは・・・黄色のポスト🍋


レトロな印象の理髪店
レモンケーキ「島ごころ」の工場で出来立ての「島ごころ」が美味しかった

街歩きの時にお話を伺った「お食事処 わか葉」の山口さんのお店に翌日訪れた際に、ウェルカムドリンクのビール1杯と帰り際にはご縁の5円をいただき、とても暖かく迎えていただことが嬉しかったです。
僕が今いる京都の話題やお酒の飲み方などで話に花が咲きました!

4.柑橘収穫のお手伝い

3日間の収穫のお手伝いのうち1日目は田坂農園さん、2日目・3日目は原田農園さんでお世話になりました。

柑橘類の収穫は2度切りといって実がなっている少し手前の枝を一度切り、その後、根本の部分を丁寧に切るという作業を行います。特に「はるみ」という品種はデコポンに近い品種で根本の周りが盛り上がっているため、枝をきれいに切り落とすのが難しく、実を傷つけないように慎重にハサミを入れるのが難しかったです。

1日目はネーブル→はるみ→レモンの収穫、2日目・3日目ははるみの収穫を経験させていただきました。

柑橘の収穫が大変なところは、様々な位置に実っている柑橘を立ったり、中腰になったり、低い体勢で収穫をしないといけないところで、これを繰り返すとけっこう足や腰にきます。普段、デスクワーク中心の僕にとっては1日目から足腰がバキバキになるという運動不足がたたってしまいました・・・

収穫はチーム戦で、地域の方や少し遠方の知人の方や親戚の方々で一気に行っていき数日で農園内の収穫を終えてしまいます。そんな中、おてつたび参加者(おてつびと)として、大事な収穫のお手伝いができたことは、とても貴重な経験となりました。

2日目にはおてつびとのメンバーとJAさん・農家さんたちとのちょっとしたオフ会も開いていただき、普段聞けないような農家さんのリアルなお話など、和気あいあいと交流を深めることができてとても楽しかったです!

5.おてつたびを終えて

今回訪れた瀬戸田という町は、人口9千人ほどの小さな町です。
高齢の方も多い地域で、町にどのように若い方を呼んでくるのか、農業の担い手をどのように確保していくのかはとても重要な課題です。
そのような中、地域のエコシステムを大きく毀損せず持続可能な形での地域振興のあり方、地域活性化の道を探る取り組みが必要となってくるのではないでしょうか。
一方で、何か地域のために役に立ちたい、少しでも力になりたいという若い世代をはじめとした多くの世代の方々が都市圏にいることも事実です。
瀬戸田に限らず、地域の過疎化は国内で急速に進んでいます。
このような地域の魅力や人の温かさを守っていき、都市圏の方々が様々な形で地域に関わるためのキッカケとして、おてつたびという存在はあらためて地域創生のキーサクセスファクターとなると実感しました。

少しでも興味を持っていただけたら、ぜひおてつたびをしてみませんか??

まずは知らない地域に出かけてみる。そして、地域の方とお話してみる。
そこから、次のステップがはじまるのではないかなと思います。




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