シニアは負けない

我らが仲間に戦中派の人がいる。皆さん80歳代で90歳近い人もいる。こうした人たちは料理教室では2時間をこえる立ちっぱなしの作業をなんなくクリアしている。少々耳が遠いが、周りの配慮と大きく書き上げたレシピでコミュニケーションをとっている。彼らと飲む機会が年に数回あるが、とても闊達で年齢的なギャップを感じない。しみじみと語られる戦火の話や、疎開での話は身につまされて他人ごとと思えない。

といいつつも一世代上と思っていたが、最近の感じるのは、共通している生きることへのしぶとさだ。今回のコロナ騒ぎで高齢者が加害者になりうるという報道を聞くと、責任感旺盛な我々は心して閉じこもる。我慢以外の何物でもないのだが、不安に打ち勝ち我慢することに当然と必然を感じるのだ。我々が動きまる事により、疫病を蔓延させたり、自身が死の縁に立たされることへの責任感のようなものを感じる。もちろん、すべての高齢者がそうだとはいわない。多くの人がそうなのだと思う。

動物、植物、昆虫の世界ではよくあることだと思う。じっと我慢して状況が好転するまで待ち続ける。このしぶとさは、たぶん、そこそこ長い人生を経験した人間が種の保存を生理的に認識しているからだと言ったら大げさすぎるだろうか。ある意味、人類の先導者としての範を垂れているのかもしれない。少々、大仰な言い方になってしまったが、我々は簡単にはくたばらない。耐えることに耐える。このためにシニアメンズクラブの掲示板を立ち上げてメンバーと本音の議論をはじめた。どのようなテーマに活発な議論が巻き起こるのかとても楽しみであり、興味深い。次回当たりに報告したい。

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