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ホテルで朝食を

泊まったホテルでの朝食は楽しみのひとつだ。

最近ではビュッフェスタイルが多くそれもとても気に入っている。

何度かひとり旅で利用した宿は小洒落ておりこんな感じだった。

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普段はトーストとコーヒーの粗食。

ゆえにこれを自宅で用意する…と考えると
「食べなくちゃ、いまこれを食べなくちゃ」と陽水のようになる。

写真のほかにデザートとコーヒーも平らげる。

まんぷく過ぎて夕方までほぼお腹が空かない。

歩き廻る旅だけにとても助かる。

燃費はいいが便秘になりやすいのが旅先の悩み。頷いてくれてる方も多いと思う。

さて今回の宿は朝食付きでルームサービスにも出来るというクラシックなホテルだった。

それでも迷わずレストランに向かう。

「おはようございます」と案内され着席。

す、素敵。

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カトラリーが重厚で美しい。

テンション上がるわ〜。

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とここで、よく聞くアメリカンブレックファーストって何だろう?

アメリカンブレックファースト(American Breakfast)とはホテルなどの朝食メニュー形態のひとつでコンチネンタルブレックファースト(Continental Breakfast)に温かい卵料理や肉料理、ポテト、の組み合わせとなる。
※コンチネンタルブレックファーストとは火を通さない簡単な料理中心としたものでハム、チーズ、パン、フルーツ、ヨーグルト、ジュース、コーヒー、紅茶の組み合わせとなるが、国によってとらえ方も異なるため、パンと飲み物だけといった簡素な場合もある。
アメリカンブレックファーストいってもアメリカの朝食という意味ではない。
〜ena travel 用語集より〜

意味ではない。ってどういうこと?

アメリカは移民の国であるので様々な形態の朝食がある。各移民が出身国の伝統を持ち込んでおりかつアメリカの土地で生み出された新たな選択肢も加えられている。現在でも出身国の朝食形態をとっているところも多く、イギリス系の人はイギリスの、中国系の人は中国の朝食を摂ることも少なくない。日本の旅館では客間でそれぞれに配膳するのが正式な給仕法であるが、食堂でのビュッフェ形式で提供することもが多くなっている。世界的にも朝食の内容に関して、お国柄や個人差が大きくでる部分でもあり、外国人観光客が泊まるようなホテルでは、少なくともコンチネンタルとアメリカンのどちらかのスタイルが選べる様式がみられる。

なるほど。

旅館よりホテルが好きな理由がある。

旅館の夕食は豪勢で量が多くどこに行っても似たような懐石が出てくる。

朝食は湯気のあがる湯豆腐や焼き魚、温泉卵は好きなので嬉しいけど何せお腹が空いてないことが多い。それでも目の前にあるとついついのパターン。苦しい。

いつからか旅館の旅はワンピースかゆる〜い服装(ウエストゴム)が定番となった。

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自由に食べたい時はホテルが良いし朝のパンが好きだ。

楽しみにしていたアメリカンブレックファースト。

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チョイスはオレンジジュース、スクランブルエッグ、ベーコンとコーヒーにした。

オレンジジュースは粒粒のフレッシュ。
正解!(さすがホテル)

「お待たせいたしました」

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ようこそ!

これは家ではなかなか作れない。
しかも卵の下に薄いトーストが敷いてある。
ベーコンの後ろにはキッシュみたいなポテトとセミドライトマトにパスタ状のズッキーニ?が添えてある。

カチャカチャさせながらいただく。

ああ、これよ。
フワッと固まる寸前で空気をふくんだ卵。
これぞプロのお仕事。

そうそうパンもカゴでサーブされた。

お布団に包まれているかのよう。

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いまパンに手を出すと止まらなくなり調理されたものが冷めてしまうと思い少し時間が経った頃にパンをお布団から取り出す。

あったかい。

保温のためにナプキンがかけてあるのを初めてみた。(ホテルっていい)

パンはトースト・ブリオッシュ・クロワッサン・ベーグル(オレンジ)

久しぶりのブリオッシュ。
元気だったかい?と心で呟きながらひとくち。そのままで美味しいのにバターをつけてもうひとくち。

最高。

ジャムは小瓶で並んでいる。(嗚呼ホテルよ)

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開けるのがもったいないねと言い合う。

で、どれにする?

あちらはピーチ。

こちらは迷わずグリオットチェリー。

やっぱりおいしい。

食後にコーヒーが出てミルクピッチャーを手にしてまた驚く。

すごく冷たい。

砂糖をひと匙とミルクを注ぐ。

ゆっくりとコーヒーを飲み始めたころに背後から女性の声がした。

「目玉焼きはよーく焼いてちょうだいね」

そして新聞を広げる音がする。

それ以外の会話は聞こえなかった。

すぐに食事がサーブされていたので常連さんなのだろう。

このホテルは土地柄、作家が定宿もしくはカンヅメをしていたらしい。あの「火宅の人」を生み出した場所だと聞いた。

だからもしかしてもしかしたらと…

興味を抑えきれず振り返る。


テーブルからちょこんとお顔が見えるくらいの小柄なシルバーヘアの女性だった。

いわゆる普通の雰囲気の方だったからほほえましくなりレストランをあとにした。

でも、本当は有名な作家かもしれないと23%くらいは怪しんでいる。

なにはともあれ、ご馳走さま。

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2018.11.18.

追記 : 山の上ホテルはとても落ち着いたクラシカルな空間でした。2019年12月にリニューアルオープンされ必ず再訪したい場所です。

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