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とらドラ!は流転する。

このnoteの目的は1つです。

あなたに もう一度
「とらドラ!」を観てもらうこと

これだけです。

そのためまだ一度も「とらドラ!」を観たことない方は対象外です。
残念ですが、この先を読んでも全く面白くないです。おととい来やがれです(口が悪い)。

観たことない方には、この先やまだは何をそんなにはしゃいでいるのか全くわからないと思います。「おじさんがアニメにはしゃぐ姿をみたい!」という稀有な方だけは未観でもどうぞ。


ああ、そろそろちょっと抑えることが出来ない。

36歳。
妻と子による幸せな家庭。
社会的な立場もそれなりに出てきた。

いつかこのnoteを息子が見て、それが進路についてなにかいいことを言ったあとだったりして、恥ずかしくて死ぬことになるかもしれない。
けど、今、これを書かないのは、僕の心の死意味するので書く。書かざるを得ない。書かざるを得ないのだ...。


※ここからは、こちらをBGMにお読みください。

というか、これを聴いて(観て)もらった瞬間に、このnoteの目的を達成しうる気もするのですが、一応続けます。




「とらドラ!」とは?

国民のほぼ全てが観ていると思うので、こんな説明をここに挟むのも野暮なんですが、これから生まれてくる子どもたちのために残しておくことに一定の価値があるかなということで書きます。

2009年、そう今から11年前、激震が走りました。
それは今までのアニメファンだけでなく、「アニメ?ああ、あのオタクのやつでしょ?」とリアルを楽しむ方々の間にまで浸透し、社会現象に。

あらすじからもおもしろさが伝わってくる。

【あらすじ】
生まれつきの鋭い目つきが災いして、まわりには不良だと勘違いされている不憫な高校2年生・高須竜児は、高校2年に進級した春、新しいクラスで1人の少女に出会う。

彼女は、超ミニマムサイズな身長の美少女でありながら、ワガママで短気・暴れ始めたら誰にも手が付けられない通称“手乗りタイガー”と呼ばれる逢坂大河であった。

そして放課後、竜児は誰もいない教室に1人残っていた“手乗りタイガー”のある一面を知ってしまう・・・。

竜虎相打つ恋の共同戦線、超弩級のハイテンション学園ラブコメディーここに始まる!

アマゾンプライムで今すぐにでも見えますので、ここ離脱して観に行ってもらえるの大歓迎です。



影響を受けた人たち

当時、「とらドラ!」を観た人たちは、その影響の大きさから、数年、それこそ十年を超えても自分の中に「とらドラ!」が残っていることを再発見し、その旨のうちを露出することも多い。


フリーアナウンサーの宇垣美里さんは、2021年4月のViViでのエッセイでこう答える。

あーみんは人がその人のために伝えるべきだって分かっていても、嫌われるのが怖くてなかなか口に出せないようなことも、大切な人のためにきちんと伝えることができる。それは本当に本当に、愛のある行為だ。

彼女自身もストーカーに追われ、ひとりぼっちで対処せざるをえなかったのに、同じようにひとりぼっちの主人公・大河を気遣い、本当は亜美自身ももうひとりの主人公・竜児に惹かれていたにもかかわらず、大河と竜児が本当はお互いに大切に思いあっていることを察してアタックすることすらしなかった。

悪ぶりながらもあくまで黒子として皆を支える姿に、あーみんにも幸せになって欲しいよ、と願ってやまない。

大切な人のためなら自分の想いをそっと仕舞い込むこともできる、こんな女性に私はなりたい。

最高です。
あーみん(川嶋亜美)の、この立ち位置と、心の動きを、こうして10年経って言葉にしていることから、本当に影響を受けたんだなってことがよくわかります。


プレパレード

さて、そろそろ「とらドラ!」伝説のOP曲「プレパレード」を聴き終わった頃でしょうか?

プレ! プレパラート 強くなんかないけど

この歌詞の最初の「プレ!」のときに、オープニングのカラフルな輪っかの中から大河の足がガシッと出てきて、ソファーを踏み抜かんばかりに足を置き、靴下を履きます。

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そして「強くなんかないけど」というセリフとは裏腹に、なにかを強く睨みつける大河。

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始めはミスマッチだと思いました。
だけど、回を重ねるごとに、このときの大河の表情がいかに「強くなんかないけど」って表情だったのかがグサグサきます。

大河がなぜ睨みつけなければならなかったのか?
そのように生きなければならなくなった理由は何なのか?

OP曲、開始3秒で全部持っていかれます。

...まだ3秒です。


ここからはED「バニラソルト」を聴きながらどうぞ

白と言われたら、黒だって言っちゃう
素直になれない、天の邪鬼

くーっ!
なんでここまで曲と中身があってるんでしょう。


大河の髪型

ふわふわロングがデフォルトで、この髪型で大河のことを記憶している人も多いと思います。

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ただ、文化祭などでは雰囲気を変えてきます。

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でーですね、大河の髪型がストレートだったり、落ち着いた感じになっているときはだいたい悲しいことがあったときです。大河の内面をメタファーとしての髪型で表しているかのよう。

思い返してください。

文化祭のコンテストで大河の父親からのメールが竜児に届いたときのこと

FROM 逢坂(父)
SUB      お願い
大河に伝えてほしいことがあるんだけど、いいかな?
仕事の関係でちょっと出ないといけなくなってしまった。ちょっと色々あってまた一緒に暮らすってのもなしってことで。お姫様に謝っておいてください。よろしくね。

このメッセージを受け取った竜児はなにを思ったのでしょうか?

自分が無理にでも大河と父親との仲違いの解決をしようとし、大河がそれに折れる形で、本当はまた捨てられると思っていただろうに、父親との関係の修復を懸命にする大河。


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もういいいよ。あんたがそういうなら。
だからもうそんな面するんじゃない。
いいこと、なんでしょうよ。
そう思うことにするよ。
思えるかどうかわかんないけど。
でもあんたがいうから。


唯一の味方だと思っている竜児が、辛そうな顔でぶつけてきた気持ち。
このとき、大河はどんな気持ちだったのでしょうか?


観直して、あなたの心に浮かんだ2人の気持ちを教えて下さい。



※原作小説の竹宮ゆゆこ先生も、大河の髪型へのこだわりを語っていらっしゃいます。


あーみん

人気モデルとして登場した川嶋亜美こと「あーみん」。

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大人として扱われてしまうことに違和感を感じてるがゆえに、自分の「こども」の部分をちゃんとみつけてくれた竜児に特別な感情を抱く。

「こども」が本当の自分だと思っているが、実はその部分さえも誰よりも大人なんじゃないかと感じる。自分の好きな人達の、真の幸せのために、違和感を口にする。変な形で落ち着けない。壊れることも覚悟して、真摯に伝える。それが自分の想いを成就させることにつながらなくても。

終盤、竜児が「お前がいなくなったら皆ガッカリするぞ」と伝えた時に、あーみんが返したこの言葉。
この言葉を最後にあーみんは、自分の感情を秘めることに決めたのかもしれません。

ほんと、わかってないんだから。
別に、皆じゃなくて良かったのになあ。


あらゆるモノを持っているあーみんが、なぜ、1歩引くことを決めたんでしょう?


観直したくなってきませんか?


ちなみに犬猿の仲だった大河との距離が縮まってくるのはすごくほっこりする。

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浸ってください...。



北村への態度の変化

ここからはこちらで。


大河は始め、北村と話す時緊張してうまく話せません。
ただ、終盤になるに、仲の良い友人という立ち位置での接し方に変わってきました。

具体的には、会長への殴り込みのあとは明確にそうなっています。

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なぜなんでしょう?

竜児への気持ちに気づいたからでしょうか?

自分自身の発言「臆病者、卑怯者、自分の心に向き合えない、弱虫!」になにか感じるものがあったからでしょうか?

木刀を持って、涙を拭い、振り返る大河。
OP曲が重なります。

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クリスマス

ここからは、こちらで。


クリスマスが好きな大河。

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可愛い...。

自分の気持ちに気付く大河。

ああ、そうか。私竜児に縋ってたんだ。
竜児の優しさに。

でももう終わりになった。
みのりんはきっと竜児にひかれてる。
竜児もみのりんの事が本当に好きだ、つまり2人は両想いって事。

そしたら私はもう竜児の隣にはいられない、竜児の横を歩いちゃいけない、竜児の側にいるのは私じゃない。

それが…嫌なんだ


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ぐ...。画面が見えない。


最高のエンディングとロッカー

最後はこちらで。

バレンタイン。
自分の気持ちを隠すことを決めた大河。
大河に本当の気持ちを言わせたい実乃梨。
全部わかった上で、自分の気持ちを秘めるあーみん。

教室に集まり、大河はチョコレートを配る。
ひとりで立てるように。
縋ることがないように。

それが故に、中途半端が許せない実乃梨。

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逃げ出す大河。
逃さない2人。

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迷う大河。

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逃げる大河。
決める竜児。
走る竜児と実乃梨。


橋の上。
落ちる2人。
伝える気持ち。


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ロッカーで出会った2人

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ロッカーで再会する。

あ


第1話
大河と竜児が読み上げる形で始まった

最終話
その意味を説明することなく、この「とらドラ!」でお前が感じたことがそれなんだよ!といい切るかのごとく再び流れる。

この世界の誰一人、見たことがないものがある。
それは優しくて、とても甘い。多分、見ることができたなら、誰もがそれを欲しがるはずだ。

だからこそ、世界はそれを隠したのだ。
そう簡単に手に入れられないように。
だけどいつかは、誰かが見つける。
手に入れるべきたった一人が、ちゃんとそれを見つけられる。

そういうふうにできている。


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