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彼女は留学に行けなかった。だから地元の岡山でインターンを始めた。それがたまたまわたしのところだった。そんな始まり。 圧倒的な自己肯定感。わたしのことを愛さないなら、世界の方がおかしいんじゃない?とでも言わんばかりの万能感。彼女は嫌味のなく、意識なく、人をたらしてしまう。そのはじめてのインターン先に選ばれたのは幸運だった。 はじめこそ戸惑いはあったものの、その圧倒的人間力で仕事を覚え、仕組みを覚え、人といふものを覚え、すぐさまエースに。彼女に頼ることでようやくわたしたちのチ
出会ったのは、彼女がまだ高校生の頃だった。 聡く、穿った彼女は、初対面のわたしに と言い放った。無意識に心がけてたことを出会ってすぐの高校生に言われた経験は、わたしの中の思い込みをまた一つ破壊してくれた。 彼女も大学4年生になり、この四月から社会人として働く。わたしはもう卒業しない。時期を区切ることがなくなっている。当たり前に日々が続く。それに違和感を持つこともなく。 彼女の卒業は、そんなわたしに何をもたらすのだろうか。わからない。わからないけど少し苦味みたいなものがある
叫び出したい夜がある。
「それは甘えですよ」 気心の知れた友人たちとゆったりとソファーに座って語り合う。普段は細心の注意を払って会話をするけど、今日は気楽に思っていること、考えていることをぺらぺらと喋っていた。たまたまその場にいた彼女は、目的のために手段を尽くさないわたしにイライラしていたみたいだった。「私なら、まず代表者の人に会いに行きますね」「断られてもいいじゃないですか、ビジネスってそういうものでしょ」。営業が得意という彼女の論理は明確で、そのために疑いもなく言い切れる姿は清々しくもある。