職人は芸術家
素朴な風合いにぬくもりを感じる民芸品に対して、ときに狂気すら感じる精緻な技術に唸らされることの多い工芸品。どちらもそこに至るまでの創意工夫と試行錯誤を思えば、途絶えさせたくない、しっかりと保存継承されていってほしいと願わずにいられません。
三鷹市にある国際基督教大学の湯浅八郎記念館で開催中の『型紙 精美なる技』展を見てきました。
型紙づくりの大まかな工程は知識として知ってはいましたが、あらためて解説を読み、実物を見ると、気の遠くなるような作業に鳥肌が立ちます。
手描き友禅や、木綿や紬の絣模様が手の込んだものという印象にくらべて、型染めはスタンプみたいに簡単に模様が描けてしまうと思ってる人がいたら滾々と諭したくなるほど、型紙づくりもそれはそれは手がかかっているんです。平織の木綿に型染めしただけの浴衣でも侮れませんよ。
会期はまだ3週間ほどありますが、平日(火水木)の午後のみなのでお薦めしづらいのですが、都合のつく方はぜひ行ってみてください。
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