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可愛いから始まる

ラッコ、というと一体どのようなイメージを持たれるのだろうか。私は、一年前までその存在について深く考えた事も無かった。出会いは動画だった。鳥羽水族館にいるラッコのメイちゃんという雌の個体を知り、ラッコに会いに行きたい!と思ったのだ。
しかしネットで調べてみると、現在国内の水族館でラッコを飼育している所はたったの3館(※2021年当時。現在は、2館のみである。)これは一体全体,どういうことなのかと、驚きと共にショックを覚えたことはいまだに記憶に新しい。
さらに調べてみると、ラッコは絶滅危惧種に該当しているというではないか。私がまだ小さかった頃、水族館に行けば大抵ラッコがいたイメージが強かったのだが、100頭以上いた個体も年々数を減らしている現実を知った。
私はカメラを買い替えた。ラッコを綺麗な姿で記録したかったのだ。もう、10年したら、ラッコ達には国内の水族館では会えなくなってしまうかもしれない。今出来ることを、私ができることをしたい!と強く思ったのだ。
カメラを買い替え、レンズも買い足し、私は三重県まで向かった。片道4時間弱の道中だが私はウキウキした気持ちしか持たない。だって、大好きなラッコに会える。これ以上の幸せは、無い。
未来のために、なんて大それた考えはないけれど、写真を投稿し始めてから意識が徐々に変化していった。私の記録したラッコを、誰かに見てもらい、そこから様々な人がラッコに興味を持ってくれたら、と。ラッコの魅力を知ってもらう、その先には保全という所にいつの日か行き着くのではないか。
エコでもなんでもない、エゴだとしても。
ラッコは可愛い。たしかにそのとおり。毛が8億本もあってグルーミングをしてもふもふだし、ほえ?とちょっと間の抜けた愛くるしい表情がなんともチャーミングだったりする。そんな可愛いラッコたち。そんな可愛い、から始まる、ラッコに対する学びが、環境や海洋保全に関する学びが、絶対にあるはずだ。

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