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家庭でのかかわり方について

こどもが躓いているとき、日々の家庭学習での見守り、言葉がけ、家庭での採点についてお伝えします。

子どもが躓いているのは何故か??その教材を解くのは何回目でしょうか?もしかすると、初めて解くのかもしれません。

『教室で習っていないのに、できるわけない』と思っていらっしゃる方もいると思います。でも、公文の教材は誰かに習っていなくても、考えることができる子には解ける!ように作られています。
あまり信じてもらっていないようですが、本当です。

「できない」と言ってプリントを持ってくる子の理由を観察すると、
勇気がない、何らかの理由で気持ちが折れている、復習が多くて新しいところに挑戦する機会が少ない等、能力以外の部分に原因があることが多いです。

丁寧に1から「やり方」を教えるというより、一度子どもに考えさせるトレーニングをする、始めて割り算をしている子に、割り算のやり方を皆同じやり方で教えたりはしません。30÷2を、目のまえのこの子は、どう考える?できた子には、どうやって考えた?と教えてもらいます。
15×2だから、とか、3÷2をしたら10ある(残る)から・・・とか、色々な表現をする子がいます、どれも間違いではない、その子の頭の使い方。
そういう自分なりに考えるヒントのようなものは、そこまでの教材で積み上げてきているはずなんです。小学1年生が一から方程式を解きなさいというようなイメージではありません。積み上げて積み上げて、今の教材に至っている。

ですので、いつまで経っても、自分で考えられるようにならないと思うときには、それまでの、問題への挑戦の仕方を振り返る必要が出てきます。

大体の子が、教え込まれれば、できるんです。
ちゃんと全部やり方を聞けば、再現することはたやすい。
でも、全部教え込まないのはなぜか?
私が一生、横にいるわけにいかない、お家でもやり方を思い出してもらわなければならない、でも、できないと言われたら、お家では教えてしまう、それは当然のことと思います。
ただ、ずっとお家でできないと言ってくる子は、依存の関係が出来上がっている可能性があります。どこかで、考え方を変えないと、誰かに寄りかかって課題を解いているだけで、能力開発にはなりません。

育てたいのは、習ったことをスラスラにするということだけではなくて、自分で考えて解き進めて行ける力です。

そういう考え方をベースに教室では生徒さんに関わっています。
声掛けも、「自分で考えたら、できたね!」とか、「最初分からなかったけど、例を見たら案外簡単だったよね!」とか、「本文を最初しっかり読んでね!」とか、お家でも再現できるように、「プロセス」を意識させるような言葉がけをしています。

お家での言葉がけはどうでしょう?
新しいところ、復習でやり方を忘れたところ、色々あるかと思いますが、どういうところが難しいのか、一旦寄り添ってみるというのが良いのかなと思います。ダラダラやっているように見えても実は考えていたり、何とか一人で頑張ろうとしている気持ちをへし折らないように、ちょっと横について、「どれどれ・・・」と一緒に眺めてみて、寄り添ってみても分からないと言われたら、教室の先生に相談してみていただければと思います。

家庭での採点ですが、教室によっては、おすすめしていない教室もあるかと思います。お家では、教え込んでしまう、とか、親子バトルになる、とか、教室の先生としては、心配が上回ることでもあります。
ただ、私としては、宿題の「質」を高めるためには、家庭での採点はしないよりはしていただいた方が良いのではないかなと思っています。

別の記事にも書きましたが、「宿題が目的」となってしまうと、勉強より遊びに行きたい!と思っている大半の生徒さんは、公文の宿題を「やっつけ感で解いて」しまいます。結果を気にせず、雑に解いてしまう。
それが数日続いて、教室に持って来られました、採点をしたら、大量のミス(お直し)が発生・・・
教室では、次、次、と新しい教材に入ってもらいたいんですが、お直しがあると、「まだちゃんとできるようになっていないんだろうな」と思います。直しのプリントは捨てるわけにはいきませんので、解かせます。そして、またお家に渡すプリントは「復習」になります。

これは、大層な悪循環です。世の中の「公文は繰り返しが多い」という風潮はここから来ているのではないか??と思えます。

私はこの悪循環を断ち切るべきと考えます。
お家でやった宿題はお家で近日中に100点にして来る!というのが一番効果的な方法です。

もちろん、保護者の関わりという負担は増えます。
でも、教室ではちゃんと宿題をやってきているから、次の教材、次の教材と進みやすいんです、教室で最初解いたグラグラしている土台を、ちゃんと家庭での学習で固めてくるイメージです。

うちは採点をする手間が取れないので、公文式学習は難しい・・と思われるかもしれません。もちろん、いつもやった方がいいのかもしれませんが、できる範囲で、たまにでも良いと思います。お子さんも、お家の方が、自分の学習に興味を持ってくれていると感じることって、うれしいはずです。絶対やらなければならないもの、というよりは、やれる範囲でやったほうがが良いものとして、捉えていただければ、気持ちも楽になるのかな?と思います。東郷

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