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去る人もいれば・・・

2022/4教室だより

毎年、この時期になると、切なさと、出会いへの喜びが混ざって複雑な気持ちになります。

画像→教室のチューリップが咲きました。冬の間に仕込まれていたようです。

毎月のコラムを読んでいただき、ありがとうございます。
多くの方に読んでいただいて、本当にありがたいです。

長年、頑張り続けることの意義のようなもの、
前回の教室だよりコラム、他の教室に通われる生徒の保護者さまにも反響をいただきました。
なぜ、先取り学習をするのか??ということ、そのものに疑問を抱いていることをお聞きしました。
確かに、なぜ小学校のうちから中学生の勉強をするのか?不思議ですよね。公文で思っている常識が常識で無いこと、改めて思い出しました。

開設したばかりのころ、当時お子さまが教室に通われていた教室のスタッフから、『先のことで公文の効果を語られるより、今の学校の成績』が一番響く・・・

と教えていただいたことがきっかけとなり、

なるほど、そういうものか・・・と、改めて気づかせていただきました。
公文は良いと言っても、今の学校の成績に繋がっていなければ、意味がないし、将来・・・と言われても、待てないよね、と教えていただいたものと捉えています。

1.学校の成績が上がらない理由

これまでの経験から、公文に一定期間通っていても、学校の成績に繋がっていない場合、以下のような原因があると思われます。

①進度が上がっていない。
宿題をしてこない等の理由でそもそも、解いている量が少ない。
算数の足し算や九九の覚えてほしい部分だけは、どうしても復習が増える。そこを短期に自分の力で乗り越えさせるのが、一番のポイント。

②自信に繋がっていない。
進度が上がっていても、自分で解いていない、ほとんど全てを家庭で関わり過ぎていることで、自信に繋がっていない。

③算数だけ、国語だけという習い方の方。
算数は計算だけが強化され、国語は算数で鍛えられる量でのトレーニングが無いため、素早さが身に付きにくい。公文を習うなら、数国の2教科は外さないでほしい。特に低学年のうちは。公文で1教科、あとは他の教育サービスというのも、子どもに中途半端な負荷を掛ける。どうせ伸ばすなら、公文で最低2教科にし、学校の心配があるのであれば、プラス教育サービスで補完する。

2.なぜ公文なのか?

そこまでして、公文に通わせる意味はあるのかな?と思われる方もいらっしゃるでしょう。
通わせていらっしゃる方の理由は、大きく二つ、
①子どもに合ったペースでの学習を望む場合
②先取り学習

①教室には発達障害のお子さんも多く通っていらっしゃいます。どのようなお子さんでも同じなのですが、子どもの特性を理解し、一緒に無理の無いやり方で「できること」を増やしていきます。

②先取り学習の意義は、学校の学習で圧倒的な差をつけることができる。目安は3学年先位。また、将来の学力の貯金というか、時間の余裕がある小学生までに、早めに中学や高校の勉強ができるようにしておくことで、余裕を持った中学・高校生活が送れること、また時間が掛かりがちな数学の習得にじっくり時間をかけることができる。

今、ちょうど学力標準テスト、という学校のカリキュラムの統一テスト(公文独自、年1回)を教室で行っておりますが、幼児さんから習っていらっしゃる3学年先のお子さんは、ほとんど、他の子の半分の時間で終わらせています。
学校では多くの子たちを一斉に教えるのですから、大変だと思います。しかも、低学年のうちにこれほど学力に差がついてしまうと・・・やっていない子は自信を失うキッカケにもなってしまう。

良く漏れ聞いている話だと、公文をやっているお子さんは一クラスに固められる傾向があるそう。最近卒業した6年生、当教室でどちらも高校教材を学んでいた生徒たち、席もお隣だったそうです。以前までは、高学年のみでしたが、最近は新1年生でもそのような情報を聞いています。

中学受験を意識して、早いうちから公文に来られる方も一定数いらっしゃいます。その場合は、3年生の2月に塾に行かれるのが一般的なコースですので、そこまでに少なくとも、最低でも、小学校(F教材)レベルを終了、また、佐藤ママの話のように、中学以上まで進めることができれば、最難関校にもチャレンジする能力を身につけることができる。
実際、私の経験でも、公文で1教科でも中学・高校教材に進んでいた子が、その後、塾に行き、栄光学園や、サイエンスフロンティア等に進学されました。

色々な子たちを見ていて思うのは、どういう目的であれ、子どもたちが精神的に成長をする、その手段が公文式であって、学習習慣づけや、自分で考えようとする力等、その子の能力を底上げするようなものが公文式なんだろうなと感じます。

3.保護者の意識


保護者の子どもの学習への意識は経験で変わる。それは仕方がないことです。情報をスマホで調べたり、本を読んだとしても、家庭での教育の一番のベースになっているのは、保護者の経験。

だから、小学校、中学校はそれなりの成績でも、高校位から意識が変われば、良い大学に進学できるよねという保護者の方も多くいらっしゃることでしょう。特に地方出身で、そういう経験をされてきた保護者も多くいらっしゃるとお聞きしています。

要は、今の学校のカリキュラム通りに学習していて何が問題なのか??ということですよね。

きっと、何も問題ではありません。
ただ、問題があることは、周りが良くできる子たちの中に何もしてこなかった子どもが入ると、かなり早期の段階で、自分は大したことないと思ってしまうこと。自分は勉強が苦手と思ってしまうこと。

それでは、先取りの意味とは何でしょうか??

ゴールから逆算しているというのが、公文式の良さ。後から後悔しないように・・・。後悔してからでは、遅い。明日大事な会議があるから、今日は早く寝よう、というような備え。今年、出費が多いから、無駄使いを減らそうというような備え。将来、勉強で困らないように、今公文で少しでも先取りしておこう、という備え。

ただ、学校の全てのカリキュラムに対して、手を尽くし続けると、学習時間は無尽蔵に増えていきます。

そうはしたくないところに公文式に良さがあります。

備えながらも、効率的な学び方を追求したい。

そもそも、すべてのあらゆることを、誰かに教えてもらう、正解がある、という考え方が、もう時代遅れで、調べられることは調べればいい、一番難しいのは、頭を鍛えることなのですよね。

現実問題、まだ卒業する大学で将来のある程度の部分が決まるという考え方も色濃くある。
では逆算で考えてみましょう。

多くの高校生が受けるであろう、大学共通テストから逆算をしてみます。(ご存じの方も多いと思いますが、ずいぶん、大学のテスト問題も変わりつつあります。)

数学の問題でも、国語ができなくては、太刀打ちできないこと。
実際の前回の数学1のテストを見てみてください。
リンクがうまく見れない方は、こちらのページから探して見てみてください。

特に14ページからご覧ください。
噂で聞くのと、実際見てみるのとは全然、違います。

数学の問題を処理できることは前提に、自分で文章を読んで解き進める力が要求されている。以前のセンター試験の数1のイメージとは全く異なります。

そして、どう考えても、これから驚くようなグローバル社会が訪れること。
参考までに、共通テストの英語のリーディングの量を見てみてください。
リンクがうまく見れない方は、こちらのページから探して見てみてください。

長文読解の長さ、多さ、今、意識を変えないと、お子さまたちが大人になるころには、もう手遅れになります。

どれほどの速度で高校、中学、小学校のカリキュラムが逆算して考えようとできるか?は果たして疑問です。結局塾に頼ってできるようにしていくしか、解決策はない?

そういえば、今年の公文国際学園の東大合格者は6名(全員現役)だったそうです。
中学受験の偏差値はさほど高くない(日能研偏差値52位)のに、なぜか??

一つは、受験塾に行かず、公文の『進学のひろば』という制度を利用した受験ができるため、受験塾に通っている子たちの偏差値しか出ないこと。実際、公文国際学園では、ほとんど塾に通わず、公文式と学校での学習だけで大学進学実績を上げていらっしゃるそうです。

このようなレベルに仕上げるには、何より、自分で考える力を養うことが大事で、全部教えられている受け身の姿勢ではなく、公文式で学年を越えながら、頭を鍛えてきたことで、実現できること。公文式は驚くような学習法です。教材も良いのですが、教室の先生と上手くタイアップしてお子さまを伸ばすことが効果的です。そういう理由からも、お互い、心を開いてお子さまの成長に合わせて、一緒に考える仲間になれればと思っております。以上


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