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2020.4.5.SAT 乖離していく

まだ胃の調子がしっくりこない。

鈴茶堂さんから、蔵茶を薄めぬるめで飲むのが回復にいいと聞いたので終日それをすする。
この茶は麹カビがかもしたお茶。菌がたべてカフェインはほぼない。よって胃にやさしい。
人は大昔からこういう目に見えないやつらとうまく付き合ってきたんだが、今はちょっと困ったことになってる。コロナめ。

朝から今後のことをイメージしてお茶の発注やら資材の発注やらする。
先にお金ばかりが出ていく。また胃がシクシクする。

息子が起きてきて焼きそばをつくっていた。
キャベツをむしり、ソーセージを切り、華麗にフライパンをあおって炒めていた。長かった春休みの成果がこれだ。春休み突入当初は「素焼きそば(具なし)」で平気だったことを思えば若干人らしくなった。
ほかにもゲームのランクをあげたとか。
おそらく鉛筆の持ち方は忘れている。

母の昼飯は昨夜の味噌汁に冷や飯入れたおじや。
こう娯楽がないと食べる楽しみに走りがちだが胃がやられてるのでヘルシー&安上がり。酒も飲まなくなったし、やがて塩だけでよくなってそのうちきれいなミイラになるんじゃね?

春の日差しがあたたかくて、なんにもかんがえずにうたた寝した。
平和だ。ステイホーム。

半寝でタイムラインを見ていたら、芝犬を洗ってるだけの動画があった。
やけによかった。何の説明もいらなかった。こういうのがいい。
ルリさんに教えてもらった #オンライン温泉  も最高だ。
湯口からこんこんと湯が出るの永遠に見てられる。
急須に湯をさしてお茶淹れるだけってのもきっといいと思う。無意味で。

そう、今 意味 に疲弊している。
なにが正しくてどう読み解いたらよくてどいつがまともなのか
嵐のようなタイムラインから見つけようと思うけど、結局溺れる。
携帯から顔をあげると、こんなに静かであたたかで平和なのにね。

うっそうとのびた髪が切りたいというので息子の髪を切りにいく。
6日(月)からとうとう学校が始まる。教科書も届いた。
これ以上春休みが続いてもなにかが壊れそうな気がするし、しかし教室に密密になる環境が今再開されて本当にいいのか、わからない。
高校生なんかたいがい風邪ひいとるじゃろ。だーいじょぶだいじょぶとかいって。ほんまに大丈夫なのか? 小分けアルコールスプレーを持たせるがどうせ使わんじゃろ。

息子が髪を切ってもらう間、ファッション誌をぱらぱらめくった。
もともとファッションとは縁遠いのでそういう雑誌を好んで見ることもなかったが、いよいよもって、ほんとに、現実感がまったくなかった。
なんでみんなマスクしてないの?
こんなに着飾ってどこいくの?
どうしてこのワンピースが40万もするの?
一世帯に配られる金額よりどうして高いの?
この雑誌の世界と自分の世界がまるでちがう惑星のようで
自分はひとりぼっち、いまどこにいるんだろうと思った。

夜は「ナニワサリバンショー」ライブ収録OAがあったので見た。

ライブで、みんな密密密で、汗をほとばしらせて、喉が震えて、心が叫んで
これはいつの時代の映像でしょうか。
こんな時代もあったんだな。楽しそうだな。

テレビ消して深夜にひとり、日記を書いてみる。
今日も一日、たしかに生きた。明日も生きていたい。


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