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ChatGPTで10万字の小説を書いてみた感想

サイレント・コネクションが10万字くらいの小説くらいになってきたので、その感想を書きます。
#AIの活かし方

こちらが執筆した小説です。よろしければ。

描写は上手い



ドローンは闇夜に紛れ、幅わずか1~2メートルの狭い路地を疾走する。建物の影に隠れるように飛び、壁際を擦るような動きで進んでいく。操縦者である貴仁は、ウェアラブルデバイスを駆使し、緻密な操作でドローンを誘導している。狭い路地の中でも、ドローンは一度も壁に接触することなく安定した飛行を続ける。

かつて賑わいを見せていた通りは今や寂れており、昔の面影を感じさせる古い建物がひしめく中、ドローンは躍動感あふれる飛行を続ける。
破れた看板や錆び付いた自転車が放置されている光景が、ドローンのカメラに映し出される。

カーブや急な坂道、狭いアーチが連なる路地を、ドローンは時速120キロ以上で縫うように飛び抜けていく。廃墟と化したビルの隙間や、危うく崩れかかった壁をかわしながら、貴仁はドローンを操縦していく。


貴仁は、ドローンを超高速を維持したまま、狭い緊急脱出口に向かわせる。タイミングを見計らい、ドローンは急角度で脱出口に潜り込む。ドローンは無事に地下鉄の駅へ侵入し、闇に包まれたホームにたどり着く。

周囲は静まり返っており、廃墟と化した地下鉄の駅は幽霊のような雰囲気を漂わせている。貴仁は、ドローンをホームから線路の上に飛行させる。線路はまっすぐに伸びており、ドローンは安定した高速で進むことができる。

地下鉄のトンネルは薄暗く、所々に水滴が落ちる音が響く。ドローンは懐中電灯のような照明を点け、周囲を照らしながら線路を進んでいく。カーブや分岐点に達するたび、貴仁は瞬時に判断し、ドローンを正しい方向に誘導する。

廃線になった地下鉄はまるで迷路のようだ。事前に地下鉄の構造や経路から、適切なルートを選択できるように準備していた。しかし、フライトシミュレータとは違い、実際の現場ではルートを間違えた瞬間に映像は送られてこなくなり、ドローンは墜落してしまう。貴仁は集中力を高めて慎重に道を選んでいく。

地下鉄のトンネルは複雑に入り組んでおり、分岐点が多く、廃墟と化した駅やトンネルの中には崩れた壁や落ちた天井の瓦礫が散らばっていた。貴仁は、ドローンを操る手に緊張を感じながらも、慎重にルートを選択し続ける。


第7章で、ドローンの飛行を記述。多くの人が書くより上手いと思います。普通に小説家が書くより上手いかもってレベルです。

会話はまだまだ

それに対して、会話性能はまだまだです。


まぁ、こんな感じで関西弁にしてくれたりはします。とはいえ、こういう方言を使って書かせるのはそこそこ難しいですね。特に日本語の場合、人それぞれの話し方の特徴を捉えるのが重要なのですが、その特徴が話が進むと忘れます。

科学技術の設定を作るのは得意

科学技術の設定を作るのは上手いです。適当に「こんな技術」を入力すると、自動で補完してくれます。ブレストで使う人もいるみたいですが、とにかく発明の才能は人間を凌駕します。
実際、サイレント・コネクションでルミナという技術を作ってみたのですが、非常に面白いです。実現すれば特許を取れる技術がサラサラ出てきます。

ルミナの設定を入れる


ルミナは何かを逆に聞いてみる

設定を作るのも得意

ヴェールドアストラリアというVRゲームが登場します。

見てわかりますが、こういう設定を自由に作ってもらうのは面白いです。

ヴェールドアストラリアの設定を作ってもらった
ゲーム内で仮想通貨を使う設定を入力
ヴェールドアストラリアで惑星を作るプロセス

長編の作品を書くと設定をめっちゃ忘れる

これは、長編の作品を書く時なのですが、設定を忘れます。第3話を書いていて第1話の設定を持ってくると忘れます。そこで設定に矛盾が発生しないかを担保するのに結構苦労します。

私の対策としては、設定をまとめたテキストを作ることです。で、必要な時にその情報を再度ChatGPTに入力しています。

メモ帳に保存しておいて再ロードする

話が転換したら別のNewChatで別の会話を作るというのもおすすめです。

  • 主人公音道貴仁の臺灣民主共和国での行動

  • 播本ありさと李鵬のヴェールドアストラリアでの活躍

  • 高橋直哉による事件解決

  • 政治家の会話

こういうのは、高橋編を書いた後ありさ編に戻るとヴェールドアストラリアの設定が抜けていたり人物が変わるので、ありさ編だけでチャットを作るようなやりかたが良いです。

生産性は極めて高い

だいたい、1時間当たりの執筆文字数で言うと3000字くらいは書けます。1日8時間で2万~3万字くらいかける計算になるので、文庫本10万字を1週間で書けるくらいの執筆ペースです。これは相当早い。

最初の勉強はそんなに要らない

ChatGPTを使うと、最初の勉強にかかる期間がかなり減ります。小説機なりたいなら、とにかく最初はどんどん数をこなして書いて公開してを繰り返す必要があります。
「頑張らないと小説家になれない」ということです。
これがChatGPTではなくなります。単に才能があってクリエイティブな人ならすぐに始められる。そういう世界観に変わっていくでしょう。

始め方は、「小説を書いてください!」と頼むだけ。それから設定を適当に入力していく

どうやって書いているの?を少し解説。

まず、最初に「小説を書いてください」と入れます。これでモードに入ります。

まずは「小説を書いてください」でモードに入る

次に、ただただ人物の設定を入力します。

こんな感じで設定を入力する

名前を作るのが大変なら、こんな感じで名前を決めてもらうこともできます。

名前を付けてもらったところ

科学技術も何となく考えて入力すると出来てきます。こういうのはテキストで設定を保存しておかないとすぐに設定がずれます。

科学技術的なのはこうやって入力

あとは、あらすじをガンガン書いていき、それを継ぎ接ぎしていけばかんせいです。

最後に。ChatGPTは小説家の仕事を奪う?

最後に、よく言われる「AIが仕事を奪うか?」について。小説家の仕事を奪うことはないです。しかし、ゴーストライターの仕事は確実に奪われそうです。
今後は、編集者の立場に立って、好きなことをChatGPTのような仕組みで書くという執筆方法が確実に主流になります。支援を受けずに執筆するというのはあまり考えられないという時代になるでしょう。

AIが向いているのは

  • 登場人物等を作る

  • 科学技術、世界観などの設定を作る

  • 書く

人が向いているのは

  • 纏める(出来上がった物語を継ぎ接ぎして小説という形にする)

  • 評価する、選ぶ(候補の中からいい感じのものを選択する)

人とAIの共同作業が向いているのは

  • 広げる(「そうだとすればこんなものも作れるんじゃ?」)

「クリエイティブなところは人間の方が」というのは、実は違っていて、クリエイティブなところはむしろAIの方が得意です。
とはいえ、クリエイティブな人が不要かと言えばそういうわけではなく、クリエイティブな人がChatGPTを使うとよりクリエイティブな文章をChatGPTが生成するようになります。

ではまたお会いしましょう。






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