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徒然雲 播磨の山の深山幽谷【書寫山圓教寺】 姫路市

朝6時過ぎに出て姫路に向かったのは、お墓参りともう一つ目的が。
数年前にはじめて知った『円教寺』、何度も姫路に訪れながら全く知らず
帰りは京都に寄るのがいつものパターン。

何かで見たこのお寺の写真の美しさと、『ラストサムライ』のロケ地だったという軽い動機もあり、次の姫路行きの際に必ず訪れようと決めてたのでした。

やっとその機会が来たので、いつものごとくアクセス程度の知識で突撃。
というのも、今までの経験上あまりあれこれ調べてしまったりすると
前知識や情報の確認のような感覚になるのが嫌いで、復習重視に変えました。
エジプトのピラミッドを見た時、「あーこれがね」と、いろんなところで見聞きしすぎて感動が薄かった記憶が。。。

そんなよくわからない理屈で、最低限情報での寺社仏閣、遺跡、探訪です。

なので同じように様子を知りたくない方、目をつぶって見てください(笑)

姫路駅からバスで書写山ロープウェイ入口まで行き、ほぼ全員ロープウェイで山上駅まで上ります。
登山ルートもあるようですが、山上からも歩くようなので今回はちょい楽を選択。

あいにくの曇り空でしたが、眺めは壮大。

姫路市内の眺望

眺めは最高ですが、ロープウェイって怖いですね。
これ、ボトンと落ちたら。。。
でもあっという間に到着。はよ出よ。

駅からすぐの志納所で志納金を納め、希望者はここから摩尼殿までのバスの受付もしています。
バスの乗車の方も多く、受付の方も「暑いしバスの方がいいですよ」と案内。
でもワタシの番では「歩きですね」と。
歩く気満々に見えたかな?!
まあ歩くつもりでしたので、「はい、歩きでーす!」

まずは鐘をついてお邪魔します!

ゴーーーんと打てない鐘
ゴンってかんじ


登って行きます


ここ円教寺は西国三十三所の第27番札所。
道沿いに、一番札所からの観音様像が順番に登場。

お一人写真を撮ったら。。。
次から次へ数メートル間隔でご登場、結局全員撮らせていただくことに。
やめるきっかけ、理由が見当たらず(笑)
みなさま全員ご紹介したいところですが割愛します。

山門に着いたらヘロヘロ。

なかなかな強面の仁王様たちでした


ここから、緑の樹々と美しい苔、ツヤツヤのシダなどを見ながら摩尼殿へ

静かな山道を登っていくと
賑やかな声とともに現れたのが『摩尼殿』(観音堂)。
摩尼」(maṇi) は梵語で「如意」の意味。

摩尼殿


苔纏う樹々と外廊下


とてもやさしい御詠歌
あっ、ひらがなだからね笑


昭和に入っての再建ですが、重厚感ある素晴らしい入母屋造の建物。
落ち着きます。

落ち着くのですが、賑やかなので奥へ進みます。


お気に入りの丸いコ



西谷というエリア
そうここがあの映画での場面を思い出すところ。

『三つの堂』
『大講堂』『常行堂』『食堂』

大講堂
真っ黒に写ってる。。涙
常行堂と食堂


食堂廊下と常行堂
食堂山側廊下


素晴らしい木造建築です!
再建はされているものの、室町中期の建造とのこと。
建具や欄干、がっしり重厚かつ繊細。

ここは静かで、今度こそ落ち着くところでした。
座禅と写経の場所があり、次回写経をやってみようと心に決めた。


そしてその先の『奥之院』

開山堂


性空を祀る『開山堂』

これまた古い御堂!

開山堂を正面に、手前右側に『護法堂』というのが二棟あります。
神社です。
若天社と乙天社

乙天・若天は、性空を守護した護法童子とされ、それぞれ不動明王・毘沙門天の化身とされる

Wikipediaより

この二つのお堂がとても不思議な存在。
小さいですがとても美しい社殿。

若天社


護法堂の向かいに『護法堂拝殿』があります。


この円教寺境内の一番奥になるこの『奥之院』

ここの空気感と言いますか、なんとも言えない”気”がワタシには強烈でした。
ちょっと身震いするような。


奥之院から展望台へ

翠の石垣


絶妙な反り


最近わかったことが。。。『石垣』が気になること。
見事に組み積まれたのを見ると、感心と感動を覚えます。



残念ながら展望なし!

展望台前の東屋で一休み。

ここからいくつかのお堂や墓所をめぐり摩尼堂へ。


魔除けにならんぞ
かわいすぎて


摩尼堂下に戻り休憩

はづき茶屋でソフトクリームを食べてると
ふと目に入ったのが

『三十三所堂』
西国三十三所観音霊場のそれぞれの札所の本尊を模した33体の観音像を祀るお堂。

見ると皆さん一堂にいらっしゃいました。
先程一体一体撮らせていただいた観音様たち。。。

三十三所堂


一休みしたら、またロープウェイ乗り場まで。

「先程はどうも!』の観音様たち

角度変わるとまた別の美しさの
観音様たち


誰もいない書写山の下り道、
「ここ素晴らしいわ」「これは復習し甲斐があるぞ!」
「また来なきゃ」とぶつぶつ呟きながらロープウェイ乗り場び着くと

一気に現実。

先程の摩尼殿エリアで賑やかだった、小学生御一行さまと合流。

元気いっぱい!
「ヤッホー、ヤッホー」って


そのまま同乗、ワイワイ降りてきたとさ。
ロープウェイ内の案内の女性が最後に
「また来たいひとー?」と聞くと
一斉に「はーい」と、ワタシも手をあげときました。

でも本当にまたすぐ訪れる気がします。

知るまで時間がかかりましたが、この素晴らしい山岳寺院との出会いは
ご先祖さまからのご縁と思い感謝。

『西の比叡山』と呼ばれるほどの高い寺格のようですが、そういう云々抜きにとても威厳と風格と幽玄さを感じる山とお寺。

はるばるのぼって よかったです。




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