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「AIと著作権に関する考え方」素案

 「AIと著作権に関する考え方」素案について、文化審議会著作権分科会の法制度小委員会は15日(2024年1月)、内容を大筋で了承した。パブリックコメント(意見公募)を経て、今年度中に正式に決定する方針。
 著作権法では、生成AIに著作物を学習させる際は、原則として許諾は不要と定めているが、生成AIによる「ただ乗り」(フリーライド)に対してクリエーターや業界団体から懸念の声が上がっていることを受け、文化庁は昨年12月に「考え方」素案を公表していた。

 特定のクリエーターの作品のみを学習した生成AIが作風をまねる懸念に言及し、クリエーターの著作権が及ぶ場合もあると指摘するなどした。現行の著作権法の解釈を明確にし、生成AIによる著作物の無断利用に歯止めをかけたい考えだ。

 小委員会では、委員からの指摘を踏まえ改訂した素案を文化庁が提示。「ただ乗り」が指摘されている、検索エンジンを組み合わせた生成AIをめぐり、開発段階で許諾が必要になる場合について詳しい説明を加えた。
 生成AIが学習する既存のデータベースやウェブ上のデータに著作物が含まれ、その「創作的表現の全部または一部を出力すること」を目的としている場合に、許諾が必要になると記した。
 素案について委員からは大きな異論はなかった。一方で、「従来の著作権法は必ずしもAIを念頭に置いて設計されたものではない」として、既存の枠組みで対応できない場合は、将来的には立法の議論も必要だとする意見もあった。

(マイクロソフトスタートMSN.comより 朝日新聞デジタル 平賀拓史記者の記事)

確かに僕のように面白がって生成AIを楽しんでいる人は多いだろうと思います。趣味として楽しむのは良いのだと思うのですが、これを商売として金銭を得るというのは危険じゃないかな? と思うのです。

僕は若い頃に絵を描いていましたが(実は今でも描きます)「デッサンもパースも人並み以上に狂っていて(要はヘタクソということです)上手な絵が描けないのです。

たとえば下のアニメ調の絵ですが、僕などは(個人的にですが)アニメ調の絵というのは概ねが似ていて、これは元の作家が誰だかわからないような状況にあると思うのです。「アニメの知識がない奴が何を言うか」と怒られるかかも知れませんが、アニメ調の絵というのは「確たる個性がない」と思い込んでいます。バカにしているわけではなく素直にそう思うのです。申し訳ない。だからAI以前にアニメ超の絵は?と疑問がありました。

しかし、下の絵のようなもの。これは古い画家の画風をAIにプロンプトで指示したものですが、こういうのはどうなのでしょう?

既成の名画のような感じです

多分、古い画家の油彩画をパクっているのだと思いますが、これをまさか「古い画家の作品」だとして販売する輩がいるやもしれません。しかし、油彩画は、油彩としての絵の具や下塗り剤などによるマチエールがあるので無理だと思われます(笑)。

古い画家の画風で「バガボンのパパのようなキャラクター」を生成してもらいました。

バガボンのパパではないけれど何だか面白い

これはどうなんでしょう? わかりませんね。AIに関する法律の本を読みましたが、「緻密に個性的に書かれたプロンプトによる生成物」なら著作権が得られるようなことを書いてありましたが、どうなんでしょうね? 

下の写真のようなAIによる生成物は、多分、ネットに溢れる芸能人アイドルの個人の写真を「目、鼻、口」などのパーツを引っ張ってきて生成した代物に違いないのですが、アニメの絵同様に「芸能人アイドル」自体に誰が誰だかわからない・・・要は“個性がない”からAIが、平気で引っ張ってきているのだと思います。この写真を見て「あ、これはアタシじゃん!」と、法的に訴える女性も出てくるのでしょうか?

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生成AIの急拡大から半年以上経った今でも、この仮説は多方面で支持されているように思います。
実際、ChatGPT のようなLLMを使用した方はお気づきのように、一度で終わるようなやり取りでは生成AIのパワーを引き出すことは難しいのです。AIとの効率的なコミュニケーションの一つは、問いかけをしつつ、こちらにも問いかけてもらうことだったりします。
しかし、人間同士の問いかけあいと決定的に違うのは、そこには人の意思が込められないということです。自分自身や世の中のありたい姿、あってほしい姿などは、やはり人間同士でないと深まったり、飛躍したりしない。だからこそ、これからはあえて人間同士で議論することのクリエーティブな価値は高まるのではないでしょうか。

東洋経済オンライン 起業を夢見る家族がChatGPTを使い号泣した理由 AIに代替できない人間の「創造性」を問い直す から転載

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