救われぬ日
先日、かみさんと一緒に総合病院の定期検診(内科)に行きましたとさ。
特に内科は混んでいて、予約よりも遅れるのです。待たされるのはいつものことだから、ボーッとして待っていますと「いつまで待たせるんだ。オレは永遠に待たされるのか? オレの時間を返せっ」って看護師を捕まえて怒鳴ってるおじさんがいたのですよ。
「時間を返せって…一晩のうちに、いつの間にかタイムスリップできる世の中になっていたのか?」なんて思わないけれど、いつまでも怒鳴っているから、腹が立って、スクッと立ち上がってさ…。
かみさんが「やめなさい」って、とめるのもきかずに二人のところまで、つかつかつっかーんと歩いて行って「看護師さん、トイレどこ?案内して」って言ったら「はいはい、こちらです」と案内してくれた。
ほんでさ、「あんな奴、相手にすんなよ」と言ったんですよ。相手にしてたら疲れるじゃんみたいな気持ちで励ましたつもりなんですよ。ところが看護師さんは「はぁ?」みたいな顔して、僕はがっかりしてそのままトイレに行ったんです。オシッコがしたいわけじゃなかったけど、一応、社会の窓からラスポーチンを出してチョロチョロとオシッコしてると、さきほどのやかましいおじさんがトイレに入ってきて、僕をチラリと見てからウンチ排泄部屋に入って行きやした。
なんだか拍子抜けしちゃってね、かみさんが待つ待合室に戻ると、かみさんが「あのおじさん、まだ看護師さんに文句言ってたよ。んで、そのうちに俺は帰るって言って、どっか行っちゃったんだよ」
なんじゃそりゃ…。
「あの、おっさん、トイレに入ってきたよ」
「ほんじゃあんたに仕返しに行ったんじゃない?」
「オレ何もしてないじゃん。帰る途中にウンチしに入ってきたんじゃない?」
「そっか…ウンチか…」
看護師さんを助けるつもりが、何だかよくわからない結果となりましたのよ。
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