マガジンのカバー画像

消雲堂綺談

295
私は怪談奇談が好きで、身近な怪異を稚拙な文章にまとめております。
運営しているクリエイター

2024年7月の記事一覧

夜の中学管理人

夜の中学管理人

かみさんが請け負った仕事は、近所の中学校に併設されているコミュニティセンターの鍵の開け閉め業務だ。通常は隔週の土日のみ午前午後明るいうちの管理だったが、いきなり新しい案件として平日水曜日と土日の19時から21時までの鍵の開け閉め業務が追加された。

夜の19時から21時というのは中学校だけじゃなく、とにかくすべての建物ってのは真っ暗なのだ。真っ暗だから昼間は見えないU0(幽霊のこと)なんてものが現

もっとみる
空気が読めぬ男 その1「全裸で闊歩」

空気が読めぬ男 その1「全裸で闊歩」

私は空気が読めぬ男である。自分ではまったくそう思わぬが、周囲の人間たちは陰口ではなく、真っ正面から堂々と言うのである。それも失礼だが、私は全然気にしない。そもそも見えない空気が読める方が異常なのである。

空気が読めないというのは、真っ昼間に全裸で堂々と闊歩している全裸の大様のようなものである。全裸と言うからには当然アソコも見えてしまうのである、毛深かったら陰部を隠すことができるが、あたしは薄毛で

もっとみる