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冬の乾燥はギターに悪い?!

おはようございます。雲田イチロウと申します。
RAINBOW4 というバンドでギターを弾いています。

日本の冬は寒いですね。みなさんエアコンで暖房をつけていますが、部屋がとても乾燥しやすいですね。
そんな冬の環境はギターにとってよくないですよという話です。

問題とその原因

結論からいうと、この画像をみてください。

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ネック裏からの写真ですが、フレットの端がすこし飛び出しているのがわかるでしょうか。撮り方が悪いのでわかりませんね。
冬の気温と湿度によって木が収縮してしまい、その結果フレットが余るようになってしまいました。
もちろん寒ければフレット自体も縮みますが、木と金属の素材の差で、木が大きく縮んでしまったということです。

こうなってしまうとポジション移動の際にフレットが手に引っかかり、ケガをする恐れがあります。
これを解決するには、

・飛び出た部分を削る(個人でやるのは難しいので楽器屋に入院)
・温度と湿度が戻る夏頃まで待つ(また冬が来ると同じことになる)

という方法があります。

飛び出た部分を削るというのは最も根本的な解決方法です。私が購入したギタープラネットでは工賃はかからないと言われましたが、楽器屋によってはまた楽器によってはかかるでしょう。さらに、リペアは即日できない場合のほうが多いので、楽器を預けなければいけません

温度と湿度が元に戻れば、木材の収縮も元に戻り解決します。これはしばらく我慢すれば手間はかかりません。ただ、元に戻るには冬が終わる必要がありますし、また次の冬が来たら同じ症状が出てきてしまいます

今回私はどちらを選んだかというと、何もせずに待つことを選びました。
理由としては、第一に楽器を預ける期間ができるのを嫌ったためです。このご時世に外出を何度もするべきではないと思いますし、ちょうど調整に行った日がリペアマンの休みとかぶって長期間預けることになりそうでした。
また、 Fender Custom Shop のギターはさすがにフレットの処理がきちんとしているので気にはなるのですがプレイに大きな支障が出なかったというのも持ち帰った理由です。これが安物のギターだと、フレットのバリで手を怪我するので絶対に根本解決をしたほうがいいです。

傾向と対策

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湿度というのは、「空気が含むことのできる水蒸気量に対する現在の水蒸気量の割合」です。湿度が低い状態というのは、含みうる最大の水蒸気量に対して現在の水蒸気量が少ないということです。ではなぜ湿度が低くなってしまうのでしょうか。
日本では冬は日本海側から風が吹くので…というようなこともありますが、ことギターが置かれている室内においては、暖房をつけるからというのが理由です。
暖房をつけると室温が上がり、室温が上がると空気が含むことのできる水蒸気量が増えます。ですが、水分の量は変わらないので湿度が下がってしまうのですね。

その対策としては空気中の水分を増やす必要があります。だから加湿器を使うとよいのですね。
私は長年(社会人になって初めてのボーナスで買った)ダイソンの加湿器を使っています。タンクには約3Lの水が入りますが、これが6~8時間でなくなってしまいます。すると1日に3回水を足さないといけませんが、なかなかできません。気づかなかったり、面倒だったり…。そうして部屋は乾燥していきます。
ただ、これは部屋の気密性に大きく左右されるので、もっといい家に住んでいる方は一度加湿したらなかなか湿度が下がったりしないので楽器にもやさしいでしょう。

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今回問題が起きた楽器はローズウッド指板でした。
私は他にメイプル指板、バインディングされたローズウッド指板の楽器を持っていますが、それらは大丈夫でした。素材や作り方でも状態は変わるでしょうし、他のものはいずれも日本製なので、日本の環境に合わせて作られているかというのも関係してくるでしょう。

楽器に最適な気温は25度程度、湿度は50%程度と言われています。人間が快適だと思うのもそれくらいの環境なので、自分だけではなくギターにとってもいい環境にできるように気をつけていきたいですね。
ちなみにトップの写真は加湿器の水が切れた状態の我が家です。湿度が30%を切ると本当に楽器に悪いのでやめましょう。

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