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親子

家族が集まり母の納骨を
お寺で丁寧に弔ってもらい無事に終えた

儀礼的なことが好きな方だが
熱心な仏教徒でもないので
お寺での儀式は受身的に参加せざるを得ず
そのような真剣な雰囲気であればあるほど
一気に俯瞰度が高まってゆく

そうなってくると
住職の所作の一つ一つが面白くなってしまい
笑いをこらえる事に意識を使う事になってしまう
子供達はすでにクスクスと笑ってしまっている
まずい

しかしそれでも
住職のお経に心がこもっているのが感じられて
耳を傾けていると

兄と私と弟の名前がでてきた
(私は3兄弟である)

その瞬間なんだか涙が溢れた

"母の納骨の日に、母はどこに居て何を想っているのだろう"

ぼんやりと考えたその答えが一気に届いたような気がした

母は今でも
子供達全員を等しく
愛しく想っている事が
どうしようもなく心に届いてしまった

三兄弟の名前を連ねた
その音が
世界で一番強い言葉な気がした

兄弟の名前を音として聴いた時
母の本質を知ったという話

納骨の素晴らしいお土産だった
次のお墓参りが楽しみになってきた

愛を受けて
愛を感じて
愛を注ぐ

人生の目的は 
そんなところに定義しようと思った




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