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ギャンブラーの占いの信じ方。

にいさん、占い信じる?

私には、京都に数人、にいさんと慕う人がいて
水曜の午後、コロナ騒動明けに久々に直接対面したにいさんがいた。

会社をやってるにいさんとは、京都に来るついでに少しお茶することになり
大体にいさんは、車で行動しているので
私は自分の行動圏内の自転車ではなかなか行けない、前から行きたかったカフェを選んだ。

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で、久しぶりに会ってコロナ真っ只中の話とか、アートとか、いろんな話をして
コーヒーの水羊羹をほおばりながら、誤解を生まないよう前置きをした後に、私は注意深く、冒頭の質問をする。

にいさん、占い信じる?

おれは信じひんよ。
阪神大震災を経験してるからね。

占いでめちゃラッキーと言われたやつも、不運なやつもみんな関係なく
阪神大震災で死んだし、もし占いが当たるなら
細木数子さんが言ってたラッキーな〇〇星人は生き残るはずやん。

けど、生き残ったやつは、別に〇〇星人とか占いとか関係ないやろし
阪神大震災かて、えべっさんのあたりに起きたしな。

うちの父も、毎年熱心にえべっさん行って沢山飾り着けてたけど
商売傾いて、お参りやめてから事業立て直ったし
俺はえべっさん行ったこと無いもん。
阪神大震災のときが強烈で占いとかそういうの関係ないなぁと思ったかなぁ。
(※えべっさん:関西ではとてもポピュラーな、商売繁盛を祈願して賑わうお祭り。毎年1月10日あたりに催されます。)

なるほどなぁ。

阪神大震災や東日本大震災を思い出し思案していると
追加で頼んだカフェラテが汗をかく。

けどな、
俺、流れはあると思うねん。

麻雀がもろくそ強いにいさんは、にやりと笑った。
そうだ。この人、麻雀強かったんだ。と思い出す。

流れはあるねん。
タイミング悪くて、貧乏くじを引いてしまう人と、
一発逆転だったり、世の中のハプニングや情勢を味方につけてしまう流れのひと。

その後、にいさんは一生懸命、麻雀のツモや上がり方について
身振り手振りを交えて説明するけど、イマイチ頭に入ってこない。
けど、ギャンブラーな彼が言うなら、ものすごく信憑性がある気がしてきた。

話を聴いてると
あんたはいま流れがきてるし、がんばりや。

なんて爽やかな言葉を残して

河原町通りで別れたにいさんは、
白い車で南に、大阪に帰っていった。

お時間いただきありがとうございます。