見出し画像

第119話 強くても弱くても

すっかりお久しぶりになってしまった。
気がつけば12月も半分になる。
時が経つのは早い。
このまま今年も終わっていくのかな。

最近は想いを言葉にするのが難しい。
私の心はなんだか薄い殻のようなものに覆われていて、ぼんやりとしている。

自分のぼんやりした心を抱えながら、
なんとなく心地いい方へ
いい香りのする方へ
キレイな花が咲いている方へ
フラフラと進んでいるけれど、私が進んでいる先に待っていて欲しい未来への道は
ぜんぜん見えていない。

今の私には、本当に欲しいものを欲しいと言える勇気がまだない。
いつか言えるのか、
もう二度と開かない箱に閉じ込めてしまうのか、
私にも分からない。

いつもそうだ。
言えなくて誤魔化してしまう。
欲しくないよという顔をしながら。
何にも思ってないよという顔をしながら。
本当は欲しくて仕方ないのに。

強いね。
よく言われる。

強くならなきゃ、進めない気がした。
強くなるしかなかった。
他に自分を守る方法を知らなかったから。

弱いまま、いつも誰かに頼って居られたらどんなに良かっただろう。
私には出来なかった。
子供の頃からずっと。

頼ることを知らず、
守って貰うことも知らず、
ここまで来てしまった。

ただそれだけのこと。

形は違えど、みんなそんなものなんだと思う。
周りに気を使いすぎて自分の思いを押し殺してしまう人も、
やりたくもない演技をし続けてしまう人も、
攻撃的になってしまう人も、
自分を偽ってしまう人も。

きっと、みんなそうするしかなかったんだと思う。
そうやって自分自身を守ってきたんだと思う。

だから、責めることは出来ないな。

人はみんな自分を守る事に必死なのだと思う。
やり方が違うだけ。
そもそも人は、みんな強くて弱い。

強い所も弱い所も持ちながら、
自分は正しいと信じ、
自分を守りながら生きている。

人との違いが受け入れられずに苦しみ、
攻撃してしまったり、
自分を責めてしまったりする。

ただ違うだけなのに。
正しいも間違っているもないのに。


強いふりをしたり、
弱いふりをしたり。

自分の気持ちを誤魔化したり、
思ってもいない事を言ってみたり。

相手の気持ちを試したり、
期待しすぎて落ち込んだり。

人間はなんて愛おしい生き物なんだろう。

目の前の小さな事に振り回されている私もまた、ダメダメで愛おしい存在だと思う。

ダメな所をあげればいくらでも出てくる。
でも、そんな所も愛おしいよね。と自分に言い聞かせながら生きていくつもりだ。

ここまで書きながら、
やっぱり私は強いなと思う。

みんなの言う通りみたいだ。

今は
強くても弱くてもどっちでもいいと思っている。

どんな私も私だから。 

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?