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藤沢久美の未分化な好奇心

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「藤沢さんの仕事って何ですか?」と質問されることが多いのですが、正直、自分でも、ひとことで答えられません。好奇心が導くままに、様々な仕事と出会う日々を、つれずれに綴っていきます。
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2018年8月の記事一覧

尊厳ある死を迎えるために

タイトルにちょっと違和感を感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、お盆も近いことだし、お付き合いください。 最近、親を見送った同世代の仲間たちと、尊厳を持って最後を迎えるために必要なことや終末期について考える勉強会を始めました。その一人から、『死すべき定めー死にゆく人に何ができるか』(アトゥール・ガワンデ著)という本を勧められ、今日読んでみました。著者は、臨床医であり、数多くの重病患者と接し、終末医療のあり方について悩み、研究し、実践を繰り返してきた方です。 本書は、余命

アートが語りかけるもの 越後妻有・大地の芸術祭

新潟県で開催されている「越後妻有・大地の芸術祭」に行ってきました。7月29日に日帰りで行ってみて、もっと多くの作品が見たくなり、8月5日にもう一度、日帰りで行ってきました。 まず現地に行って感じるのは、そもそも越後妻有の自然そのものがすでにアートであるということ。どこまでも続く水田、かなりの高低差のある渓谷、雪国独特の民家、昭和を感じる商店街。どれを取っても、すでに美しい。 その美しい大地にインスピレーションを得たアーティストたちが作った作品は、越後妻有でしか、あり得ない