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私が見た最後の演説 安倍元首相の応援演説
今日の11時過ぎ、参院選のNOTE原稿をアップしようとしていたその時
携帯が鳴った。
クライアントからだった。
「大変なことになった」
「安倍さんが撃たれた」
――えっ?
街頭演説の現場で見るもの
人が多く集まる場所で思想信条を思う存分語る「街頭演説」。これは政治家が有権者に自分の考えを直接伝える最大の機会です。
そこでしか聞けない話もたくさんありますが、話の内容だけでなく、その場の空気感はそこに居なければ知りえない重要な情報でもあります。
私は、選挙期間中はクライアントのサポートをしつつ、タイミングをみつけては全国の激戦区と言われる選挙区を巡ります。実際に演説会場へ足を運び、スタッフが生き生きとしているか、ボランティアがどのくらい入っているか、来場者の顔ぶれと、候補者の顔色をチェックします。
そこで見えるのは、選挙情勢というよりも選対の内実。
今回のように、選挙期間の長い選挙は誰もが疲れてきます。睡眠不足にこの暑さで、選対の中は小さないざこざが出てくるのも仕方のないこと。選対にイライラが募ってくると、候補者の不安が増してゆきます。
この選対の方針で票がとれるのか。
明日の選車の行程は今の情勢に合っているのか。
この不安がボディーブローのように効いてくるのが選挙後半戦。後半と言うより選挙戦も残り二日となった日の午後、許し難い惨劇が起きてしまいました。
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演説会場という現場
自民党の「演説会情報」というサイトを見れば、総理をはじめ、人気のある役員が毎日どこの選挙区に応援演説に入るのかがわかります。
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今回の選挙でも私はこのサイトで情報を得ていつどの選挙区を見に行くのかを決めていました。安倍元首相に会ったのは、国会閉会直後の土曜日、6月18日の午後のことでした。この時これが最後になるとは思ってもいませんでした。
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その演説会場となったある広場で私が撮った写真です。演説は大きな車上からで、周囲はゆうに1,000人を超える人だかりでした。演説後は、立候補予定者(この時は公示前でした)と共に集まっていた有権者にグータッチをして回っていました。私は写真を撮ろうと待ち構えていたのですが、この写真の直後に私を支持者と思われてかグータッチをされました。
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この時の状況も今日と同じだったのではないかと思われます。安倍元首相の前も横も背後も、今日と同じように誰でもスッと入り込める環境だったのではないかと。
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県警もSPの配置も、振り返らなければならないことは沢山あるのだと思います。でも、ここで読み違えてはならないのは、暴力は何があっても許されるものではないということ。言論を暴力で奪ってはなりません。
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政治家は、選挙に始まり、当選した後も、凄まじい荒波に揉まれながら、その頂に立つ時がきます。覚悟を以て立った頂の景色は、その人にしか見えないものだと言われます。どんな景色が見えていたのかご本人に聞いてみたかった。
心よりご冥福をお祈りいたします。
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