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暮らすように旅をして、旅するように暮らしたい

私はどちらかというと保守的な性格で、ブランド志向もあり、学生時代の就職活動では大手有名企業を狙ったりしていた。
結局リクルート系の会社に入り、30歳くらいまではサラリーマンとして働いていたが、その後フリーランスになり、世界一周の旅に出て、さらにフィリピン移住と、気づけば保守路線からずいぶんと外れている。

世界一周の旅のついでに英語も勉強しようと立ち寄ったフィリピン。
人の陽気さに惹かれ、国が発展していく勢いのある環境に身を置いてみたくなり、旅を終えたあとフィリピンに住むことにした。

もう少し補足すると、フィリピンでは英語が公用語として使われていること、日本からフライトで4時間弱と近いので何かあっても帰りやすいこと、また日本の食べ物なども手に入りやすいことから生活のイメージが沸き、移住しようと思えた。日系企業も多く進出しており、就職もすぐに決まった。

日系企業のフィリピン支店に数年勤めたのち、今はデジタルマーケティングの会社で仕事をしている。
日本にある会社なので、私は完全リモートでの参戦。

会社の代表者とは、南米のパタゴニア地方にある日本人宿で出会ったのだが、そのときはまさか数年後に一緒に仕事をするとは思っていなかったから、旅の出会いというのはおもしろい。

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氷河のロス・グラシアレス(アルゼンチン)。社長と初めて会った町からアクセスできる

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パタゴニアでのトレッキング


フィリピン・マニラでの生活も6年目に入った。
海外に住んでいると、日本ではなかなか出会えない人に会える機会が多いと感じる。

あるとき、友達とレストランで食事をしていたら、隣の席にフィリピン長者番付トップ10に入る財閥トップがいて、気軽にあいさつしてくれた上、お酒をふるまってもらったことがあった。
また別の機会では、やはりレストランで知り合ったフィリピン人から、その後ゴルフや食事に誘われ、今でも親交が続いている。(フィリピン人は基本的にフレンドリー。そして日本好きな人が多い)

また、シンガポールやベトナムなどに住む知人が10人くらいでマニラに視察旅行に来たことがあり、一行にメトロマニラを案内しながら、それぞれのアセアンでのビジネス展開の話を聞いた。

海外で挑戦している人、おもしろい仕事をしている人に出会える機会が多いのは、海外に住んでいるからこそかもしれない。

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メトロマニラ屈指のビジネス街、BGC(ボニファシオ・グローバルシティ)。「ここがフィリピン!?」と驚く人も多い


去年はよく、近隣の海外(香港、台湾、シンガポール、タイなど)や、フィリピン国内のリゾートに出かけた。
日中は日本の仕事メンバーとビデオチャットで打合せをしたりといつも通り仕事をして、夜は現地に住む友達に会ったり、おいしいものを食べに出かけたり。

海外へふらっと出かけて、いつもと違う環境を楽しみ、数日でまた住み慣れたマニラに帰る。
そんな、旅行でも出張でもない、日常の延長にある旅が気に入っている。

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こんな景色を見ながらビール、、、ではなくコーヒー片手に仕事をしたら、はかどります


私の好きな言葉に、「暮らすように旅をして、旅するように暮らしたい」というのがある。
住む場所にしても仕事にしても、「自分にはここしかない!」と決めつけたくないと思っている。
人生には数年ごとに変化の波があると思うので、その波が来たときに、現状に固執せずに、自然と波に乗って変化を楽しみたい。

保守的だと思っていた私だが、「人と違うことがしたい」という気持ちはもともとあり、そこに「旅」の経験人との出会いが加わって、フィリピンに来て、今の生活に行き着いた。

海外在住・完全リモートでの働き方を受け入れてくれる会社に出会えて(世界一周経験者・訪問100カ国以上の猛者が複数いる…)、フィリピンを拠点にふらっと出かけやすい今は、まさに「暮らすように旅をして、旅するように暮らしたい」状態で、理想に近いと思っている。

・・・と言いながら、最近は服や物が増えてしまったし、ネコまで飼っていて、あまり身軽とは言えなくなっているのだが。

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問題の猫(かわいい)


それでも、数年後に来るかもしれない新しい波に備えて、気持ちは常に身軽にしておきたいと思っている。


*2020年3月以降、簡単に海外に行ける状況ではなくなってしまいましたが、いずれまた自由に移動ができるようになることを願ってやみません。

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