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JCS 2022 BEST32 あくの塔レジギガス

kumeです。

今回はベスト32で終わってしまい、惜しくも世界権利を逃してしまいましたが、予選で9連勝して配信卓でも取り上げて貰えたので、レシピと考え等まとめようと思いました。

ななっぷるさんにインタビューされることは一種の目標だったので嬉しかったです🙌

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JCS 2022のマッチングと先攻後攻、結果は以下の通りです。

DAY1
1. ミュウ 先    ⚪︎
2. パルキア 後   ⚪︎
3. アルセインテ 先 ⚪︎
4. アルジュラ 先  ⚪︎
5. パルキア 先   ⚪︎
6. ミュウ 後    ⚪︎
7. ハピミル(配信)先⚪︎
8. パルキア 後   ⚪︎
9. パルキア 先   ⚪︎
10. パルキア 後   ×

予選8位通過

DAY2
1. アイアント 先後 ⚪︎⚪︎
2. レジギガス 先先 × ×



今回紹介するのはレジギガスデッキです。
レジバレットとも呼ばれたりしてるかと思います。

一般的に知られている型等とも比較してメリット・デメリットに触れていき、今回の構築のポイントや環境における立ち回りについても話していきたいと思います。

■レジギガスについて

ご存知の方も多いとは思いますが、
レジギガスデッキとは、レジロック、レジアイス、レジスチル、レジギガス、レジエレキ、レジドラゴが場に揃った時に、
レジギガスの特性「こだいのえいち」が使えるようになり、相手のデッキに合わせて戦うレジを適切に選択してサイドレースを優位に進めていく、非ルールポケモンデッキです。

ポケモンカードのルール性質上、場には6体しかポケモンを出せないので、
このデッキの最大の特徴は他のポケモンを採用し辛い点にあります。

手札事故を解消させるためのクロバットVやネオラントVを採用出来ず、ジメレオンのような広範囲サーチもできません。
回収ネットが入っているのでかがやくゲッコウガを採用する可能性は残されてるかなという感じです。

そして、現環境におけるレジギガス妨害札がいくつか存在します。

1.崩れたスタジアム、シンオウ神殿
前者でベンチを4に絞られることでレジギガスの特性が使えなくなってしまったり、後者では特殊エネがすべて無色1個分に変えられてしまうため、どちらも出されただけで致命的です。
これらの存在から、レジギガスデッキにはスタジアムを4〜6枚採用せざるを得ない事情があります。

2.セイボリー
強制的にベンチ3体になるまでトラッシュしなければいけないため、バトル場を倒される可能性も考えると、一気にレジを3体失うことになりかねません。

3.やまびこホーン
ベンチがうまく揃わず隙が出来てしまった時や、先程の崩れたスタジアム、セイボリーでベンチに空きを強制的に作られてしまった場合に同じレジを並べられてレジギガスの特性を使えない状態にさせられるリスクが健在してます。
被ったレジを倒してもらうか、回収ネットくらいしか現状解決方法がありません。

4.ジュラルドンVmax、コオリッポ(タチフサグマ、そらをとぶピカチュウVmax等)
特殊エネが付いているポケモンから技のダメージを受けないジュラルドンVmaxや、たねポケモンから技のダメージを受けなくする技を持っているコオリッポをはじめとするポケモン達が存在します。
特にマッチングの可能性があったのはジュラルドンVmaxで、頂きの雪道を採用せざるを得ない理由がほぼここに詰まっていると言っても過言ではありません。
コオリッポ達こそ本当に当たったら厄介で、あなぬけの紐+ボスの指令くらいしか対策はほぼなく、レジギガスデッキにおいてその2枚を揃えることはかなり難しいと思います。


■環境の取捨選択

今回JCSが予選10戦で9-1以上が確定上がり、8-2はオポお祈りと事前から認識がありました。
また、DAY2に上がれてもBO3形式に変わるので、後攻でもサイドが取れる可能性の高いミュウVmaxの人気が高そうと予測しました。
パルキアVmaxもレシピが完璧なものが出回ってたので圧倒的に数は多いしDAY2にもあがってくるだろうとは思っていました。

練度こそあげればパルキアVstarこそ今環境の正解というか無難な選択ではあったのですが、ミラー戦でのプレイング練度の差で落とすマッチングの方が怖かったため、自分は選択できませんでした。

なので今回のTier表としては雑ですが
Tier1: パルキアVstar、ミュウVmax
Tier2:アルセインテ、ハピミル、ゾロアークVstar、ディアルガVstar
Tier3:その他

特にTier1だけで7割占めるんじゃないかというくらい、JCSはパルキアミュウ祭りになると想定してました。

ちなみにアルジュラはシティリーグであれば一定数トナメにもあがると思うのですが、JCS予選10戦と、本戦のBO3で強いのか懐疑的だったため、普段よりは数が少ないと考えていました。(実際にトナメには3,4人あがってたそうなのでここは読みが甘かったです)

ここ最近、CLやJCS等の大型大会は抽選ゲーで、もはや出られないこと前提で出れたらラッキーくらいの存在になってしまいました。
最後に出たCLは2020年の横浜CLだったので、出るとしても環境読みしっかり当てて、少しの運が必要でも勝ち切れるデッキを選択したいと考えていました。

今回のJCSがパルキアミュウ祭りであれば、それらに的確にワンパン要素を準備できるレジギガスデッキで良いのではと思ったのが選択のきっかけとなります。

■レジギガスで負けまくりの日々

レジギガスデッキを初めてまともに触ったきっかけはCL横浜のシニア準優勝デッキでした。

こちらのレシピは
ポケモンカードステーション・ポケモンセンターナゴヤ 2022年05月22日のシニアシティリーグ優勝レシピで、プレイヤーズクラブに掲載されているものです。

良かった点
・ドローサポートが豊富で、火力アップアイテムも豊富
・スタジアム5枚採用で妨害スタジアムを剥がしやすい
・ツインエネルギー3枚採用でミュウVmaxに安定して勝ちやすい

改良したかった点
・ヒスイのヘビーボールの採用
→いざという時の安心感

・ドローサポート豊富故にかさばることがある
・スタジアムがかさばる
・スピード雷エネを増やす
→レジエレキを動かしやすくしたいかつドローソースにもなるため
・回収ネットを増やす
→入れ替えソースかつやまびこホーンケア
またサブ要素としてレジギガス特性使い回し、ダメカン回復ソース等、便利すぎる
・ボスの指令の採用

→サイドレースの巻き返しや、最後サイド1なのにVstarやVmaxを壁にされることの理不尽さから検討必須

主にこの辺りが触った上での使用感でした。
実際に福岡のジムバトルや、自主大会に持ち込み、ずっと触っては改良し、あーでもないこーでもないを繰り返していました。

例えば、ポケギアで触れれないことが弱かったので、ボスの指令とシロナの覇気に変えたり、山のエネを直接落としたり、トップ操作を行える期待から、トレッキングシューズとスマホロトムを採用したりしてました。
歩きスマホレジギガスとか呼んだりしてましたが、結局カチャカチャで回らない時は酷い有様の紙束でせっかくの自主大会も負けまくりで散々な期間をしばらく過ごしてました。

ある日、DMで仲良くしてもらってる関東のちむもきの小宮(自称プロ)にレジギガス構築投げられました。


シティリーグで優勝したレシピとのことでしたが、特徴的なのはシロナの覇気ではなく、シバが入ってました
更には頂きへの雪道が入っていませんでした。

わし「ジュラルドンはみなくていいの?」
小宮「いい」
わし「あっそう」

そん時はなんとも思ってませんでしたが、家帰って冷静に考えた時にあることを思い出しました。


ミュウVmaxに一時期、あくの塔流行ってたな


■あくの塔レジギガス

ミュウVmaxに悪の塔が入るようになった経緯を言語化すると、

・頂きへの雪道対策でスタジアムを3枚から4枚に増やすことが重要視された
・ゲノセクトVの特性を最大限に活かすためにはスタジアムを増やすとかえって邪魔になりがち
・これらを解消するのが悪の塔であり、なんなら2ドローも出来てしまうのでデッキパワーが単純に上がる

といった感じかなと思います。

つまり、レジギガスもスタジアム過多である必要があるのに、かさばってしまっては事故負けになりかねないデッキであるという点で共通してるのかなとも思います。

また、サポートシバについてもシロナの覇気と比べた時のメリデメを考えていきたいと思います。

・シバの特徴
→山に戻してから7枚引けるので、今不要なもの(釣竿、場に既にいるレジ、博士の研究等他のドローサポート)を蓄え過ぎても大量ドローが期待できる
→いちげきマークがついている
→シャッフルするのでマリィで流されたカードも拾える可能性がある
→デメリットは、最大値を考慮するとシロナの覇気よりドロー数が少ない

・シロナの覇気の特徴
→使用後の手札枚数がシバより多い
→トップから引けるのでスマホロトム等、トップ操作と相性が良い
→デメリットはシロナの覇気使用前に手札が多いとドロー数少なくて目的のカードを引けないことがある
→手札を減らしてからドローするために無理に使いたくもない釣竿で1枚戻し等や、対象なしクイックボール等を強要されるシーンがある

ざっとこんなところでしょうか。
簡単に言うと、Max性能はシロナの覇気の方が強いが、手札枚数多いほどシバの方が手札の質強化が期待できるということです。

自分はシバよりシロナの覇気の方が手札総数多くなるからシバなんて考えるだけ意味ないと思ってたくらいだったのですが、
実際に試したり、冷静に考えるとメリットめちゃくちゃ多くて驚きました。

レジギガスというデッキにおいて、シバを使う場合も、シロナの覇気を使う場合も
どちらも共通して言えるのは、そのサポート以外の札はこの番において使う必要があまりない札であることです。

レジギガスというデッキの性質を考えると、ゲーム中盤以降は、やられたor不足したレジを補給して、必要であればアタックするレジに入れ換えて後はトラッシュにあるエネをつけるだけなので最悪手貼りも不要であり、非常にエコなデッキです。
実際にゲームをすすめてみると、シバやシロナの覇気を使う時は必要札以外が余りがちなシーンが多いです。
特に釣竿を3本も握ってしまった時にはシロナの覇気よりシバの方が良かったとつくづく思います。(自主大会こういう事故多過ぎた)

その他レジギガスの構築で触れておくこととすれば、バトルVIPパス、ウッウロボの採用がある型や、優勝した雪道マリィ型かなと思いますが、それぞれにメリットデメリットがあると思っており、人によって合う合わないもあったりするかと思います。
どちらも触ったことはあるのですが、結局レジギガスはどれを握っても、レジ現物やエネトラッシュ等要求さえ揃ってしまえば、本番で早く回ったやつが強いので、肌に合うかどうかが肝心だと思っています。

そのため、今回のあくの塔レジギガスも事故る時は事故りますし、ブン回る時は気持ち良いくらいにブン回ります。

今回目指した構築は2ターン目にはレジエレキで攻撃出来ることです。

そのくらいのスピード感がないと、ミュウは間に合っても、パルキアVstarには勝てません

特性「りゅうのひほう」、ドローサポート、あくの塔、スピード雷エネルギー

それぞれの要素を組み合わせて期待値的に11枚ドローして要求を一気に揃えるのが今回のデッキとなります。

配信では相手よりも早くゲームを展開出来ており、崩れたスタジアムケアで悪の塔をあえて出さずに温存していたのもあってその辺りのアピールは出来ませんでしたが、
マリィ(or ツツジ)に耐性が強そうなことを感じて貰えたのではないかなと思っています。

今回使用したレシピは以下となります。

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