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ウォーズ二段になるまでの7年間の勉強法

はじめに

 本記事は、以前Amebaブログで執筆した文章を加筆修正したものです。好評だったため、改めて執筆することにしました。ウォーズ二段になれずに苦労されている方や、勉強方法を見直したい初段以下の方には参考になると思います。私がウォーズ二段に昇段に昇段したのが忘れもしない今年の7月12日です。今までの人生で3本指に入るほどうれしかったのを覚えています。
 さて、私が最初にウォーズ初段に昇段したのは、2014年8月です。(※当時使っていたアカウントは消し、現在使っているアカウントは今年2月に作った。)実に約7年を要しました。そこで今回、この約7年の間に自分がしてきた勉強方法を時系列的に紹介していきます。本記事は、ウォーズ3級~初段程度の方が参考になるかと思います。

2014年頃の勉強法

 初段に昇段した2014年は、私は社会人1年目になった年です。当時の私の勉強は、戦術書(定跡書)を駒を並べながら読み、実戦で試していました。主に将棋倶楽部24や将棋ウォーズで実戦経験を積んでいました。そして、対局後はほぼ必ず振り返り、そこで見つかった反省点を基に、同じ戦術書(定跡書)を読み直していました。すなわち、戦術書(定跡書)を読む→実戦→反省→戦術書(定跡書)を読む・・・を繰り返していました。当時は、石田流と角交換振り飛車を主に指していました。戦術書(定跡書)を繰り返し読むことで、作戦勝ちになるまでの考え方を学ぶことができました。もし、読者の方で序盤が苦手と感じている方は、上記の勉強を繰り返しやってください。ポイントとして、戦法は1つか2つ程度に絞り、本がボロボロになるまで繰り返してください。才能がある人でない限り、本を2~3周読むくらいでは、絶対に身に付きません。

2015年頃の勉強法

 社会人2年目になった2015年度は、仕事量が増え残業の日々が続きました。多い時は月に140時間程残業をしていました。しかし、詰将棋はほぼ毎日解くように心掛けましたが、できてない日が多かったかもしれません。とにかく仕事に追われる日々だったので、具体的にどういう勉強をしたかは覚えていません。日曜日に休めたときは、NHK杯を観ていた気がします。メンタルを病み、仕事に行けない時期もありました。

2016年~2017年頃の勉強法

 そして、社会人3年目、4年目になった2016年度~2017年度は、部署異動となり、仕事もゆとりができました。勉強方法は2014年の時と変わらず、戦術書(定跡書)を読むことと実戦中心でした。具体的には、久保先生の「さばきの極意」、戸辺先生の「相振りなんでも三間飛車」、「振り飛車4→3戦法」、「石田流を指しこなす本”相振り飛車編”」を中心に読みました。これらの本は、ボロボロになり、手垢で汚いくらいです。また定期的に将棋世界を買い、棋譜並べもしました。2017年と言えば、藤井フィーバーで将棋が大注目され、将棋熱も上がりました。この頃、当時ウォーズ二段の職場の後輩から「寄せの手筋200」貸してもらいました。終盤の手筋の勉強は今までほぼやったことがなかったので、目から鱗でした。この記事の読者の方にもおススメです。是非、購入を検討してみてください!そのころ、ウォーズの実力は良い時で達成率50%位だったと記憶しています。しかし、二段以上の方とは大きな差を感じていたので、修行のため、約1年ほどウォーズをやめていました。
 では、その1年間の間に何を勉強していたか、紹介します。あるアマ高段者が書いたサイトによると将棋の勝ち負けはほぼ中終盤力で決定するとのことでした。そこでは、5手詰の詰将棋を1問5秒、7手詰を15秒で解けるまで繰り返しとくことが推奨してありました。また、「寄せの手筋200」が解けるようになったら羽生善治の終盤術3巻、2巻の順番で解くことを勧めててありました。早速、それらの本を購入し、ひたすら勉強しました。受験勉強のように図書館に行き、ノートに書いて勉強したときもありました。また、棋譜並べも勉強の中に本格的に取り入れました。解説ありの振り飛車の棋譜をゆっくり並べました。

2018年~2019年頃の勉強法

 将棋ウォーズを1年ぶりに再会しましたが、50%あった達成率が、すぐに20%以下に落ちました。ショックでした。今までの勉強は何だったのだ!とかなり落ち込みました。しかし、色々なサイトを見ると、ウォーズのレベルが上がっているとのことでした。確かに、棋力が落ちているはずがない!今まで通り勉強しようと思い直しました。
 2019年7月にTwitterを始めました。最初の数ケ月はほとんどフォロワーさんが増えませんでしたが、段々増えてきました。強いフォロワーさんに教えていただいたり、仲の良いフォロワーさんもできました。どんどん周りのフォロワーさんが昇段&昇級する中、私は依然として初段達成率が20%以下でした。良い時でも30%程度が限界でした。中には将棋を覚えて数ケ月で、ウォーズ二段になった人も居て、落ち込みました。今振り返ると、他人と比較するのではなく、過去の自分と比較するべきであり、モチベーションの維持にも繋がると思います。

2020年頃~今年 

 本格的に二段になりたい!と思い出したのが、昨年(2020年)の春頃でした。詰将棋を毎日100問を解き始めました。3~5手詰は1問5秒で、7手詰は1問15秒で解けるまで家にある詰将棋の本を解きまくりました。しかし、長くは続きませんでした。もともと詰将棋は嫌いだったからです。でも、二段になりたいという気持ちは強かったので、再度奮起し努力を続けました。将棋の勉強は毎日やっていると飽きてきたり、今日はサボりたいと思える日が必ずやってきます。しかし、Twitterを見ていると、毎日かなり勉強している人や、昇段昇級されている人に刺激を受けました。そんな中、ウォーズ二段になるという目標を掲げ、仕事がある日は2時間程度、休日は8~10時間程度将棋と向き合いました。
 ところが、2020年夏、81道場で二段になりアマ二段免状を取得し、それに満足してしまい将棋の勉強はほとんどしなくなりました。Twitter自体、低浮上になっていたと思います。将棋ウォーズのアカウントも消しました。しかし、長年目標にしてきたウォーズ二段。簡単に諦めていいのか?そんな棋力でアマ二段を名乗って良いのか?など思うとところが強くなり、再度勉強を開始しました。勉強方法は、変わらず、実戦、戦術書(定跡署)、詰将棋、「羽生善治の終盤術」、棋譜並べなど、将棋漬けでした。将棋ウォーズも再開しました。
 終盤で逆転負けが多いので、終盤力の向上の目標掲げ、仕事以外は、将棋漬けの日々を続けました。大学時代の将棋部員に教わったり、同じくらいの棋力のフォロワーさんと定期的にVSをしました。特に今年のGWは、毎日10時間以上将棋の勉強をしました。実戦中心ではありましが、詰将棋や「羽生善治の終盤術」をも何度も解きました。大山名局集・三間飛車名局集など棋譜並べもゆっくり丁寧にやることを心掛けました。Twitterのフォロワーさんから、「久米さんなら、二段になれる。」と言われて、モチベーションも上がり、ウォーズ達成率も上がりました。

ついに、ついにウォーズ二段へ昇段!!

 そして、2021年7月12日、ウォーズ二段に昇段しました!!そのことをTwitterで報告すると、200件以上のいいねが付き、沢山の祝福コメントもいただきました。普段から仲良くしてくださったフォロワーさんからのコメントを読んで、涙が出そうになりました。

おわりに

 ウォーズ二段に昇段して感じたのが、将棋は終盤力とメンタルが大事ということです。自分は二段になれると思うと、それに向かい行動し、目標が達成できたのだとも思います。将棋に限らず何か技術を身に付けたいなら、地道に繰り返し練習を積むことが最も重要だと思います。詰将棋、寄せ、定跡、棋譜並べを繰り返し繰り返し練習(勉強)していく中で、自分のものに昇華し、成果となって現れるのだと思います。でも、将棋が好きという気持ちを忘れないで下さいね。
 
長文になりましたが、最後までご覧いただき、ありがとうございます。

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