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ナレーションを極める53 宅録に挑戦&映像に合わせる基本

ナレーターの熊崎友香です。
コロナ以降、宅録ナレーターの方が増えましたね。
実は、私もコロナの前に宅録機材を揃え、海外からの案件などを
受注できないか。と画策したことがあります。
我ながら、先見のめいがある!のですが、
そこで感じたことは、ディレクション、編集、ミキサー、技術系のこと
全てを担当するなんて、なんて、なんて、大変なんだー!
ということです。

スタジオに行かなくていいけれど、防音、場所、など様々な壁にぶつかりました。一回一回、マイクケーブルをつなげ、布団のマットレスでマイクを囲み
冷房や換気扇や洗濯機など音の出るものを消し、
収録に臨む。大変でした。

結局、簡易的なスタジオを部屋に作るのがベスト。となり、
そうこうしているうちに、あれ?
都心に住んで、自転車でスタジオに通うことも多い私にとって
あれ?あれ?スタジオで収録して行って帰ってくる方が
時間もかからず、ナレーションのみに専念できて
快適だぞ。となってしまい、

さらには、住んでいるマンションで大規模修繕工事が行われ
防音対策もできなかったため、また、子育てが落ち着いたら
取り掛かろう。となったのでした。

そんな体験があり、SNSで宅録ナレーターの方が
活躍している文面を見ると、羨ましく思う反面、
今、テレビやVPをスタジオで収録し
ナレーションに専念できるこの環境は、
大変ありがたいことなのだ、と一本一本に感謝しながら、過ごしています。

また、ディレクターさんや、ミキサーさん、(プロの皆さんと)一緒に作り上げていく感覚がとても好きなので、そんなところも、恵まれている、と感謝感謝です。

さて、そんなスタジオ収録の場合、
映像に合わせて収録をすることが多いです。

映像のことを私が物申すのは、100年早い、などとお叱りを受けそうです。が、
NHKで12年、リポーター兼ディクレターとして制作にも携わってきました。また、テレビ東京WBSは、今年でおかげさまで9年目。合わせて、21年。テレビに携わっています。その間、子供も2人授かり、復帰もでき、本当に感謝です。

その自分が、今思うこと、を綴ります。

大抵の場合、映像を見ると同時に、テスト、(リハーサル)もしくは、そのまま収録が多いです。

では、どこを事前に見ておくかというと

台本(原稿の)「映像の項目」です。
そこに何が写っているか、書いてあります。

次に「タイムコード」

Qはどこで入るか。

ONはどこで、ナレーションはどこか。

いざ、映像を見るときは、
ナレーションを当てながら、となります。

この時は、タイムコードと、映像、原稿をみながら進めます。

Qとタイムの始まりが同じになるよう、務めます。
この時、原稿はチラッと一瞬で読み、
映像とタイムコードに合わせて、乗せていく感覚です。

文章が終わると、次の文章のところに、映像の項目と、タイムが書いてあります。
そこまでに、前の文章を終わらせる、タイミングが違うなと思う時は
そのタイムを記入しておく。

書いてあるタイムがずれていたり、何かの事情で、少し余韻がほしく、次のタイムより数秒早く上がった方が良い場合などがあります。

一度リハができる時は、ここはゆっくり読む、普通に読んで入る、早く読まないと入らない、などを確認しながら、私は、「ゆ」「は」などもメモしています。

また、タイムより、映像の切り替わりを大切にしています。映像の切り替わりは、原稿を見ながらも、なんとなくわかります。

映像には、広い絵、ルーズの絵、アップ、ドリー、パン、など動きがありますので、その辺りもよく見て、映像に乗せていく感覚です。

この瞬発力が、とても大切になります。

言葉だけで説明するのは大変難しいですね。。。
スポーツに近い気がします。慣れ、もあるし、体が反応しなければなりません。体を楽器として使う技術も必要です。

また、何度も見ているうちに、最初の感覚を忘れてしまうので
初めて見た時にどう思ったか、どう感じたかを忘れないようにしています。

どなたかの参考になれば幸いです。




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