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【日曜日のweb教室】今週の自然トレンドと、生物多様性のお話

毎週日曜日更新のweb教室は2部構成です。前半は自然界のトレンド情報「ネイチャースナップ」と、後半は週替わりの自然に関する話題をお届けしています。


ネイチャースナップ

今が旬の自然の姿をお届けするコーナーです。毎日忙しくてなかなか自然との触れ合えなかった〜という方は、ここで追いついてくださいね。今の自然界はこんな感じです。

暑さ対策ばっちり

スベリヒユ

この暑さの中でも、スベリヒユは元気に花を咲かせていました。くるぶしほどの小さな背丈でありながら、その黄色の花は存在感を放っていました。

ほかの植物たちが競うように背を伸ばし、太陽の光を求めて一生懸命に上へと向かっていく中で、スベリヒユはアスファルトの切れ目のような、ライバルたちが尻込みするような過酷な場所に堂々と進出。自分たちの居場所を確保しているのです。

そのたくましさは、肉厚の葉っぱにも表れています。葉にはしっかりと水分が蓄えられていて、暑さに負けない準備が整っています。暑さにも乾燥にも耐え抜くこのしたたかさには、まるで「生きる力」を見せつけられているようです。

ちなみに、ボクが普段使いしている植物図鑑は春、夏、秋に分かれているのですが、ついに秋に掲載されている植物が登場しました。

(ちなみにこの本です↓)

まさに真夏に咲くような植物なので、何の疑いもなく夏の号で探していても見つからなくて、まさか秋に掲載されていたとは!とびっくりでした。

またまたぁ、秋だなんて…

ハイイロチョッキリの気配

道を歩いていると、葉っぱが枝ごと落ちていました。1つではなくいくつも。何気なく「昨日の夕立で落ちたのかな?」と思いながら通り過ぎてしまいそうでしたが、実は、この葉っぱにはある秘密が隠されています。

これはハイイロチョッキリという昆虫のしわざなのです。

ハイイロチョッキリ

ハイイロチョッキリはドングリに小さな穴を開け、そこに卵を産みつけるのです。落ちている葉っぱをよく見てみると、緑色をしたドングリの赤ちゃんも添えられています。ちょうど帽子の部分に見える穴のあとは、彼らの活動の証拠です。

それにしても、これに出会った瞬間に、「ああ、もうドングリも実ってきているんだ」と思わされました。まだまだ夏の暑さが続く中、ドングリの実りやハイイロチョッキリの活動を見ていると、少しずつ秋が近づいていることが感じられます。

信じられないかもしれませんが、季節は確実に巡っています。こんな小さな発見からも、秋の足音が聞こえてくるのです。

誰だこんなことをしたのは!観察しやすいじゃないか!

ヘクソカズラ

公園を歩いていると、ふと見慣れない花が目に入りました。「なんだろう?」と思って近づいてみると、なんとヘクソカズラの花が見事に裂かれているではありませんか!一体誰がこんなことを?

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