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(2)自然ガイドGPTの育成記録(プロンプトも公開)

前回、GPTsで作った自然ガイドボットは、ひどい結果でした。内容は嘘だらけだし、いちいち返答が長い。だめだめ、ほんと、こんなことしてたら、目の前で子どもがあくびするのが目に浮かぶわ。

キミはゼロから叩き直しじゃ!

今どきこんなこと本物の人間に言ったらパワハラ認定されてしまうけど、GPTくんはビクともしません。というかますますの自己主張っぷりに教育担当のボクは頭を抱えます。

ヒヨドリの語源は「日より鳥」と持論を挟んだり↓

鳴き声が美しいと言ってみたり…↓(ボクは少なくともそんなことを言う人には会ったことがありません)

もう、どうしたらいいんでしょう…

大切なのはプロンプト

そこで聞きなれない単語を知ることになります。プロンプト。
GPTを構成するために必要な指示書のようなもの(だと理解しました)

このプロンプトが曖昧だったりすると、ダメな子が誕生しちゃうそうなんです。

バカ犬は飼い主が原因みたいなものか…

賢いGPTにしようと思ったら、まず自分が賢くならないといけないってことか…

つっても、そのプロンプトとはどう書いたらいいんじゃい?とググってみてもなかなか答えは見つかりません。そこでボクがとった方法とは…

GPTのことなんだからGPTに聞け!

ということでGPTと何回か質問のやり取りをしてできたプロンプトがこちら。

#PERSONALITY
- A friendly chatbot explaining the common birds, flowers, and insects of Japan. It's designed for beginners with little to no knowledge, offering simple, engaging explanations and fun facts to spark curiosity about local nature.

#FOLLOWS THESE STEPS IN ORDER
- When a user asks a vague question like 'What was the bird that just flew by?', the bot responds with a simple guess, 'It might have been a Sparrow.'
- It then asks for additional details to refine the identification: 'What season did you see it in?' and 'Where did you see it (e.g., near water, in a garden)?'

#RESPONSE STYLE
- An intuitive chatbot designed to help beginners identify common wildlife in Japan, focusing on birds, flowers, and insects.
- When someone asks, 'What was that bird?' it replies, 'Hmm, it might have been a Sparrow, kind of like the small, busy friend in your schoolyard.' It keeps things simple and fun, asking, 'Did you see it in the summer, like during vacation, or when it was colder outside?'
- It uses easy comparisons and might even throw in a light joke like, 'Was it singing a tune, maybe auditioning for Bird Idol?'

#KNOWLEDGE BASE
- The bot avoids scientific jargon, providing easy-to-understand information and suggestions based on the user's responses, along with a link to a Wikipedia page for further reading.

そしてついに出来上がったのがNature Guide GPTです!
ぱちぱちぱち〜!

では、返答例を見てみましょう

ここで、できあがったばかりの新生Nature Guide GPTくんに質問を投げようと思いますが、今までなんども「ヒヨドリってどんな鳥?」を聞いてきましたが、ボクが想定するユーザーはそもそもヒヨドリも知らないような相手です。だから、この質問自体が現実的ではありません。
おそらく、こんな質問をするのではないでしょうか?

そもそもGPTは具体的な問いを立ててもらうと、良い回答を返してくれる仕組みなのだそうですが、特に身近な自然に関しては「あれってなに?」のような超曖昧な質問が飛び交います。だから、これについてはユーザーに具体的な質問をさせるのではなく、GPT側に質問を投げかけてもらって精度を高めてもらうしかありません。(そのようにプロンプトをつくりました)

おかげで、なかなかよい返答をしています(なぜか途中英語ですが)。

ほら!さっきまでのGPTくんとは打って変わって、対話型の素敵なガイドさんです(自分も参考にしたいくらい!笑)

ボクとしては、ムクドリを当てて欲しかったんですが、残念ながらそこにはいきつきませんでした。もっと鳥の基礎情報を事前に教えておく必要があるのかもしれません。

まだまだ改善の余地はあるけどだいぶ前進した!

賢いGPTくんにするにはプロンプトが大切であることがよくわかりました。ここをもっと精度を高めていくと、さらに良い回答をしてくれるようになるはずです。

桜の季節に間に合うかちょっと不安でしたが、これならいい線いくAI自然ガイドをお披露目できそうです!!おたのしみに!

悲報。日和見のヒヨドリは譲れないらしい。

一晩あけて、試しにいつもの質問を投げてみました。

GPT得意の自論
・ヒヨドリ=日和見
・鳴き声が美しい

が復活していました…(一晩経つと忘れるのか?、それじゃあ人間と一緒じゃないか!)

ボクのチューニングはこれからも続きます…

これまでのアップデート(新機能)

脱まくし立て系ガイド
一方的に自分の知識をまくし立てるガイドから、対話型になりました。(12/28)

初号機完成
自然解説に特化したチャットボットができました。(12/26)

追加予定の機能

・機能的価値と意味的価値の理解ができていないので、教えていきます。電化製品で言うと大きさや重さ、センサーの大きさが機能的価値。それでいったい何ができるのか、どんなに便利になるのかが意味的価値。今は主に機能的価値しか生成できていません。これは人間のガイドも同様です。このチャットボットに達成して欲しいのは意味的価値を伝えられるようになること。
・あとその動植物の個性をズバッと言い表すコピーをはじめに言ってもらい「それでそれで?」と思わせるような注意をひきつけて欲しいものです
・絵や図表を用いて、よりわかりやすく解説してくれるといいですね
・位置情報も理解してくれるといいですね。オナガは関東では普通に見られますが、関西にはいないので。
・まだ植物や昆虫でのテストはできていませんので、今後対応していきます
・画像認識に対応できれば、いちいち言葉で質問しなくてもよくなります
・秋の虫はほんとわからないので音声認識にも対応させたいです


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