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確かに物価はめちゃ高いけど。【住んでみた北欧#9】

北欧が高いの?日本が安いの?

高くて有名な北欧の物価。実際に3つの国(スウェーデン、デンマーク、フィンランド)を回ってみて、ものにもよるが、だいたい日本の1.5倍から2倍ぐらい。日本のお財布感覚で行くと、ああ私はなんてところに来てしまったんだろうという感じ。でもそれは、北欧が高いというより日本が「安すぎる」せいなのだ。今海外に行ったら、北欧以外でも「高い!」と感じるはずだ。こちらで知り合ったアメリカ人やカナダ人に「物価高く感じる?」と聞いても「確かに高いけどね」ぐらいの感じで、そこまで(私ほど)深刻ではなかった。

コペンハーゲンは特に高い。王立博物館に行った時に、暑かったので売店の横に置いてあったアイス用冷凍庫に入っているバーを買った。デンマーククローネの感覚が全くなかったので値段も見ずに支払い。めちゃくちゃ美味しかったのだが、あとで見たら、なんと600円。日本のコンビニだったら200円ぐらい?細かいお金だけど、こういうのばっかりだとだんだん萎えてくる。

味は抜群だったけど、これで600円はないわ〜

全部が高いわけではない

高い物価の洗礼を受けまくった最初の1週間の周遊旅を終えてフィンランドのアパートに落ち着き、「暮らす」モードで生活してみると、慣れもあってこれまでとは違うものが見えてくる。

あれ、むしろ日本より安いものもあるじゃん!

そう、全部が全部高いわけではないのだ。バカ高いと感じるものと、わりと安いかも、というものに分かれる。それには「税金」も大きく関係してくる。

フィンランドでは消費税がなんと3段階あるのだ。一般的には24%、食品やレストランなどは14%、本、薬、宿泊、交通などが10%という、なんとも複雑な色分け。なので、スーパーのレシートを見ると、あるものは24%、あるものは14%と分かれている。

お酒が高すぎてノンアル健康生活に

一番税金を実感するのがお酒だ。お酒は24%なので、日本の感覚でワインを買おうとすると、税金分と、プラスアルファ高い。私はワインエキスパートなのでワインの価格はだいたいわかるのだが、日本で1200円で買えるワインがこっちだと1700円から1800円ぐらいの感じ。ビールもそう。来たばかりの数日間は自分へのお疲れ会みたいに毎日ビールかワインを飲んでいたのだが、高くつくし太るしいいことがない。なのでお酒の代わりにルイボスティーを飲むことにした。それと日本と比較してノンアルビールが安いので、しゅわっとしたい時はそれ。日本ではノンアルと普通のビールの価格差があまりないが、こちらは半額ぐらいなのだ。

国営の酒屋。ここでしか強いお酒(ワインなど)は買うことが出来ない

ペットボトルの水もめちゃ高い。コンビニだと500ミリで下手すると600円ぐらいする。日本だと100円ぐらいなので、倍どころの話ではない。6倍だ。しかしフィンランドは水道の水が飲める、というかむしろ美味しいので、外で水を買わないようにすればいいだけだ。

コスパのいい食材が見えてきた

できあいのお惣菜(デリ)もこちらではたくさんあるが、そういうのは日本と同様高くつくので買わない。代わりに自分で作る。なにしろ時間はたっぷりあるのだ。昨日は立派な鶏のドラムが10本入って500円ぐらいなのを見つけて、スパイスを手に入れ、一部はスープに、一部はオーブンで焼く用にした。柔らかくて肉厚でめちゃくちゃ美味しい。これは常時買っておきたいアイテムだ。

皮目を焼いて野菜スープへ。大量にできたので小分けにして冷凍に。

特別安くはないけど、美味しいものがある。アスパラガスもそのひとつ。500グラム入って600円ぐらい。ゆでるとこんな感じに。

北欧の遅い春の味。

このアスパラは初日に買って衝撃を受けリピ買いしている。塩をかけただけで十分に美味しい。ポーチドエッグを載せて黄身をからませて食べたら最高でした。

北欧暮らしは料理が楽しい

スーパー巡りは生活の楽しみになっている。散歩がてらちょっと高級な店に行くと、見たこともない食材や調味料などがたくさんあって、品定めをしつつ、今日はこれを買ってみよう、なんて感じだ。インスタント系の食材の箱にある説明書きはほぼフィンランド語で全くわからないが、PixelのGoogleレンズで翻訳すればOK。Googleレンズは本当に便利でフル活用している。海外生活の強い味方だ。

物価高、それもよし。そういう「敵」がいたほうが嫌でも頭を使うし、勝利が見えると逆に楽しいものなのだ。


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