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「対立=けんか」ではなかった。

ある集まりでAさんとBさんの意見が対立して議論が白熱していました。どうしたらいいものかとその場にいた誰もが困惑していたところ、少しの沈黙のあとAさんが言いました。
「私はBさんの意見とは違います。でもBさんのように考える人がいることもわかります。それにBさんに私の意見に変えてほしいとも思っていません。だからお互いに自分の思いを伝えているってことでいいですよね」
Aさんがそう言ったことで、顔を真っ赤にして口調もきつくなっていたBさんが少しずつ落ち着きを取り戻していきました。きっとBさんはその言葉でAさんが自分を尊重したうえで対峙していると気づいたのだと思います。

私は二人が自分の立場をはっきりさせて意見をぶつけている姿を素敵に思いました。正々堂々と相手にぶつける姿がかっこよかったのです。そしてAさんの言葉にそうか!と私自身にも気づきがありました。

私は自分の意見が相手と違うと分かると引いてしまうことが多いです。それは反対意見を言うことは相手を批判することになると思っているからです。また、相手を尊重するには共感しなければと勝手な思い込みがあったことに気づきました。共感できなくても尊重はできるんですよね。

今回のことで対立した発言をするのは批判ではないこと。喧嘩をするわけではないと実感できました。また、対立することを怖がって我慢し続けると自分の本当の意見を深掘りする機会を逃してしまうことにもなると感じました。今回のお二人も最後には「反対意見の人がなぜそう思っているのかを深く知ることができた」と話していました。対立を避けてお互いのいいとこ取りをして曖昧にするよりも、他の意見を知る機会にできればればいいですよね。そもそも自分の意見に正解や不正解はないのだから怖がることがないんですよね。

共感し合えることも大事だけれど、さまざまな立場の意見を互いに出し合うことで十分なときもあると知りました。そして「対立=けんか」と思っていた自分が情けない。これからは怖がらずに自分の立場や意見を表明していこうと思います。

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