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TDA rule 2019: ベットとレイズ③ (ルール53-62)

ベットとレイズ (続き)

53: アウト・オブ・ターン(OOT)について

 順番を飛ばしてアクションしてしまうことを、アウト・オブ・ターン(OOT)といいます。

A: チェック、コール、レイズなどのアクションの種類にかかわらず、アウト・オブ・ターン(OOT)が起きてしまったら正しい順番に戻してください。そのプレイヤーにはペナルティーが与えられることがあります。やり直してもそのプレイヤーまでアクションが変わらなければ、OOTでしてしまったアクションは必ず行わなくてはなりません(アクションが変わればその拘束力はありません)。ただし、OOTのアクションがフォールドであれば、必ずフォールドになります。

B: アウト・オブ・ターン(OOT)で飛ばされてしまったプレイヤーは、自分がアクションする権利を自分で主張しなくてはなりません。飛ばされてからも十分な時間があったのに、それを主張しないまま十分なアクション(ルール 36参照)が行われてしまったら、OOTのアクションがそのまま有効となります。この場合も、アクションは飛ばされたプレイヤーまで一旦戻されますが、フロアがその状況をどう処理するのかを最終的に決定します。そのハンドはデッドになるか、そうでなくてもアグレッシブなアクションはできなくなります。

くまぽかルール:順番を戻すだけです。悪意のないOOTは大丈夫ですが、明らかに集中力を欠いた態度で、あまりにミスが多い場合(スマホで遊びながらのプレイなど)は、ペナルティーの対象となります。

54: ポットサイズベット、ポットリミットゲームでのベット

A: ポットカウントを要求する権利が与えられるのは、ポットリミットゲームだけです。リミットゲーム、ノーリミットゲームでは、ディーラーにポットカウントを行う義務はありません。

B: スタックがブラインド額以下になってしまい、ブラインドポストによってオールインとなってしまった場合、プリフロップではポットベットは正規のブラインド額を出されたものとして計算します。ポストフロップでは、実際に出されたポット額で計算します。

C: ノーリミットゲームでは、「ポットベット」の宣言は有効ではありません。ただし、「ベット」というアクション(最低でもミニマムベット)は行わなければならず、場合によってはペナルティーの対象となります。それが相手のベットに直面した状況であれば、必ずレイズしなくてはなりません。

くまぽかルール:ポット額を計算する義務は、どんなときもディーラーにはありません。当たり前のように横柄な態度でポットカウントをディーラーに要求する人がいますが、ベット額の情報はすべてプレイヤーに開示されているので、基本的には自分で計算すべきだと思います。ポットカウントはディーラーに「お願い」するものであり、一方でディーラーはそれに「優しさ」で応えるべきものだと考えています。

55:無効となってしまうアクションの宣言

 もしベットに直面していない状況で「コール」と宣言してしまったら、それはチェックとなります。同様に、「レイズ」と宣言してしまったらベットしなくてはなりません。一方で、もしベットに直面しているにもかかわらず「チェック」と宣言してしまったら、それはコールかフォールドのどちらかとなり、レイズはできなくなります。

くまぽかルール:たとえ何を宣言しても、そこに悪意がなければ自由に変えて大丈夫です。

56:ストリングベット

 ストリングベットかどうかの最終的な判定は、ディーラーが行います。

くまぽかルール:そのまま適応しますが、悪意がない限りストリングベットになっても大丈夫です。

57: 標準的でない、不明瞭なベッティングアクション

 非公式な用語やジェスチャーを使う場合は、意図しないアクションの判定が行われる可能性があり、それはプレイヤー自身の責任となります。宣言されたアクションが複数の意味を持っていた場合、ポットサイズ以下で最も合理的だと思われる額と判定されます。ここでのポット額とは、そのプレイヤーより前のすべてのアクションで行われたベット額の総額を意味します(ルール 2, 3, 40, 42 参照)。

例:ブラインドが200点/400点のノーリミットホールデムで、プレイヤーが「ベット、ファイブ」と宣言した。もしポットが5,000点より少なければ「500点」と判定され、5,000点以上であれば「5,000点」と判定される。

くまぽかルール:基本的には本人の意図をしっかり確認します。

58:標準的でないフォールド

 ベッティングラウンドが終わるまで、どんなときも不適切なタイミングで自分からフォールドしてはいけません。チェックできるのに自分からフォールドしてしまった場合は、後からチェックに訂正することもできませんし、加えてペナルティーの対象となる場合があります(ルール 15-B 参照)。

くまぽかルール:いつでも自分からフォールドして大丈夫ですし、後からチェックに変更しても構いません。

59:自分が行う予定のアクションをほのめかす行為

A: 「もし君がベットしたら、僕はレイズするよ」などと自分が行うアクションの条件を口にするのは止めてください。その通りにアクションを行わなければならなくなる場合もあり、ペナルティーの対象にもなりえます。

B: プレイヤーAが「ベット」「レイズ」と宣言した直後に、プレイヤーBがその額を聞く前に「コール」と宣言してしまった場合は、トーナメントディレクターが最終的にその額を決定します。プレイヤーAにベット額を自由に決定する権利が与えられることもあります。

くまぽかルール:(A)初心者の方が条件付きアクション宣言で盛り上がるの気持ちは理解できますので、最初から強く制限することはしません。ただし、相手だけではなくテーブルにいる全員が不愉快にならないよう、細心の注意を払ってください。少しでもポーカーを正しく理解したつもりの方であれば、このような楽しみ方は控えてください。(B)いつでもプレイヤーAが自由に決めてください。

60:相手のスタックのカウント

 プレイヤー、ディーラー、フロアの全員が、スタックを正確に知る権利があります(ルール 25 参照)。プレイヤーがディーラーにカウントを要求できるのは、そのプレイヤー本人がオールインを受けている場合のみです。オールインしたプレイヤーには、自分からその額を伝える義務はありません。スタックを定められた通りに整理しておくことで、チップカウントをより正確に行うことができます。

くまぽかルール:そのまま適応します。

61:お釣りをもらうつもりでオーバーベットした場合

 お釣りをもらうことを考慮してチップを出すべきではありません。宣言したベット額と出されたチップが異なると、テーブルにいる全員が混乱します。出されたチップすべてがベット額だと判定される可能性があります。

例:325点のベットに対して、コールするつもりで500点チップを1枚と、25点チップを1枚出した場合は、ルール45に従って650へのレイズとなります。

くまぽかルール:コールするつもりであればそれを優先しますが、お釣りの手配はディーラーに任せてください。

62:すべてのチップを出さずにオールインした場合

 プレイヤーAがオールインして、誰かがそれにコールした後にそれとは別の隠れていたチップが出てきた場合、トーナメントディレクターがそのチップをオールインに含めるかどうかを決定します。もしオールインした側が負けた場合、その隠れていたチップは勝者となったコール側に渡される可能性があります。

くまぽかルール:そのまま適応します。

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