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食のアイテムについて〜その2:汁椀

飯碗の次にご紹介したいのが、お味噌汁を頂くための汁椀です。

汁椀はやはり木製のもの、さらに言えば漆塗のものが一番合うのではないかと思います。しかし現在、漆椀と呼ばれて販売されているものの多くは、素材がプラスチックであったり、木質チップを固めたMDFであったりします。また漆塗のお椀と商品名に書かれていても、実際に塗装されているのはウレタンであったり、カシューと呼ばれる代替漆のものがほとんどです。

こうした漆器の代替製品は安価であったり、取り扱いがしやすいなどのメリットもあります。しかし長年にわたって愛用するためにはやはり無垢の生地で作られ、本物の漆が塗られたものを選びたいと思いました。

そうした観点で選んだのが、角偉三郎のお椀です。

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角偉三郎さんは、漆器に対する私の概念を変えてくれた作家です。これまで漆の器というと、蒔絵などの装飾が施されていて、お正月などのハレの日に使うイメージが強くありました。しかし角さんの器は最高級の素材を使いながらもその存在はとても無骨で、特に使い始めは漆の輝きも抑えめになっています。

また角さんの器は使い込んでいくうちにどんどんその趣きを変えます。この器は約6年ほど使用していますが、写真のように非常に艶が出てきています。

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この器を使っていると日々の食事がとても豊かなものに感じられるようになります。毎日のように使っているので傷などもついていますが、それも味として感じられ、より強い愛着を感じます。


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