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【感想】フェルメール展

終わってしまった。

35点しかないフェルメール作品が9点(大阪は6点)も日本に集まっていたこの半年余りは、フェルメール好きとしてうれしい期間でしたし、終わってしまったのが少し寂しくもあります。
本当はちゃんと会期中にアップして「気になったら是非見に行ってね!」みたいに締めくくりたかったのですが、終わってしまったものは仕方ないので、次回来日時の動機付けに役立ててほしいです。何年後だろう……

わたくし美術はバロック期が一番好きで、かつ全ての画家の中でフェルメールが一番好きです。一応全点制覇を目標としております(中学生くらいで決意してからいくつか見てきたはずが結構忘れているので何ともダメな感じ)。今回の展覧会でかなり進み半分を達成したので本当にありがたい機会でした。
フェルメール作品は、ただの絵と思えない、本当にそこにその人が居るかのように感じるものがいくつもあるのです。それと対峙すると、本当に目が離せなくなってしまう。飽き性かつ集中力のない私でも、いつまででも見ていられる気になります。

ヨハネス・フェルメール 「牛乳を注ぐ女」(1658-1660頃)

ヨハネス・フェルメール 「ワイングラス」(1661-1662頃)

実物を見に行った甲斐をもっとも感じたのが、東京のみの展示だったこの2点。下の「ワイングラス」はもう少し明るい色味でしたが、上の「牛乳を注ぐ女」はほぼこのまま、もっと際立って鮮やかに見えるくらいでした。この2つは、フェルメール作品8点が並んだ前代未聞の展示の中でもオーラが際立ってました。上のメイドさん、カラーコーディネートが信号機なのにダサくないのがすごいですね。色のトーンって大事ですね。

ヨハネス・フェルメール 「手紙を書く女」
(1665頃)

ヨハネス・フェルメール 「真珠の首飾りの女」
(1662-1665頃)

一番目が合って離せなかったのは、上の絵のこの方でした。本当にそこに居て、こちらの存在に気づかれたようでした。画像で見ると薄暗いし、私も見るまではそんなに気にしてなかった1枚でしたが、実物はかなりの存在感でした。
よく見るとこの2点、着ている服が同じなだけでなく、下の絵で付けようとしている首飾りが上の絵では机に置かれているんですね。また上の絵で座っている椅子も、「ワイングラス」など何点かの絵に描かれています。すべてフェルメール本人や家族の私物だったとされており、こういうところもちょっとファン心理をくすぐる。

ヤン・ウェーニクス「野ウサギと狩りの獲物」
(1697)

今回の展覧会はフェルメールと同時期に活躍した画家たちの絵もたくさんありましたが、一番印象的だったのがこれです。
質感の表現が凄い。ふわっふわ!触りたい!

展示方法も色々凝ってました。見やすかったのは圧倒的に大阪の方でしたが(部屋というか美術館全体の広さが全然違ったので仕方ないですが)。
東京の方は、入場待ちの部屋の壁に「牛乳を注ぐ女」に描かれているのと同じタイルが貼ってあって可愛かったです。なんで写真撮らなかったんだろうか。

そしてグッズ。最近はどの展覧会も趣向を凝らしたグッズ展開が見受けられ、絵を見終わっても楽しいものです。今までで一番すげえと思ったのは、絵に使われているのと同じ色のマニキュア(あのOPIとのコラボ)を売ってた時ですね。そういえばそれもフェルメールでした。でしたので衝動的に買いました。なぜ青でなく赤を買ったのかと悔やんでいる。
話が逸れた。今回は何と言ってもこれです

「牛乳を注ぐミッフィー」
かわいい!!
見飽きない可愛さで毎日癒しになっています。かの有名な「真珠の耳飾りの女」の格好をしたやつも過去に売ってたらしい。その展覧会行ったのに何も覚えていない。記憶力が乏しい。

今回はかなり規模の大きい展覧会でした。またそう遠くないうちに来日してほしいですね。金持ちじゃないので出来るだけ日本にいながら制覇したい。
でも、現地に行って見るのもまた格別なんだろうなと思います。とりあえず今はこの子に再会したい。どういう訳かこれもイマイチ覚えていないのでまた見たい。と思うと同時に、今回見たやつのことも綺麗さっぱり忘れてしまうのではないかという疑念が生じるのでした。何度でも来日してほしい。あと記憶力がほしい。もしくはマウリッツハイスに見に行けるだけのお金が欲しい。

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