判断ミスの多くは、データを確認しないことが原因になっている

中学受験において、塾選びに始まり、学習法の設計、受験校の選択など、親御様が意思決定を迫られる機会は多々ありますが、その際、データを十分に確認せず、直感で判断を下しているケースも多いのではないでしょうか。

データの活用状況と判断の精度について傾向を分類すると、次のようになります。

A:データを十分に確認し、判断ミスも少ない
B:データを十分に確認するが、判断ミスは多い
C:データを十分に確認しないが、判断ミスは少ない
D:データを十分に確認せず、判断ミスも多い

私が過去に関わらせていただいた親御様については、Aが6割、Dが2割、BとCが1割ずつといった感じになります。(一般的にはAとBの割合はもっと少なく、CとDの割合は多くなると思います)

この傾向を単純化して整理すると、データを十分に確認する7人中1人(14%)が判断ミスをし、データを十分に確認しない3人中2人(67%)が判断ミスをする計算になります。

例えば「毎回、算数が足を引っ張っている」と思っていて、実際に直近半年の平均偏差値を計算すると、実は算数が一番高かったというケースがありますが、この場合は典型的なDタイプということになります。

私自身も面談の際、データが十分に揃っている場合は、確信を持って踏み込んだ提案ができるのですが、データが不十分だとそれが難しく、誤った提案をしてしまうリスクもあります。

データを丁寧に確認すれば、少なくとも初歩的な判断ミスは避けられます。
特に直感で判断する傾向のある方は、データの積極活用を意識されてみるのもいいかと思います。



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