ギターポップについて調べてみよう
おはようございます、クマネキンです。
好きなバンドはBase Ball Bear。
新アー写かっちょいい。
はじめに
人生の半分以上好きなバンド、Base Ball Bearが2/28に「天使だったじゃないか」をリリースしました。
どんなミニアルバムかというと、
らしい。
新しいミニアルバムはギターポップらしい。
ここで話は発売前に戻るんですが、
この”ギターポップ”を標榜していることが発表され、「ほ〜〜〜ん、楽しみやねぇ」と思っていたところ、
2024/2/14の×musicにて小出さんが「「夕日、刺さる部屋」リリースにあたって聴きたい曲」というテーマで以下の内容を語っていました。
どうやらBase Ball BearはBase Ball Bearになる前から、ギターポップをルーツに持っているらしい。
ギターポップね〜〜〜。
ほ〜〜〜ん。
ギターポップって何???
というわけで、
ポチった。
ギターポップとは何か?を探るべく色々本を読んでみました。
そもそもお恥ずかしい話なのですが、自分は正直洋楽に触れてこなかった人間でして、好きな曲もせいぜいお気に入りの映画でかかってる曲、という程度のミリしら人間です。
なので、洋楽初心者がギターポップを知ろうともがいた姿を残して、同じような人が「ほ〜ん」と思ってくれればいいな、と思って書いております。
お目汚しあればすみません。
ギターポップって何?
小出さんの言葉は以下の通り。
「ギターポップ」とは、日本で生まれた言い方で海外では通じない。
これが難しかったです。
ギターポップまでの道のり
1980年代、大手レコード会社がアーティストに予算をふんだんに投入し、スターにしようとする動きがあったようです。
ミュージックビデオを流し続けるケーブルテレビ、MTVが1981年に開始。
ライブに行くかレコードまたはラジオで音楽を聴くしか新しい音楽に出会う手段がない時代に、自宅にいながらミュージシャンのパフォーマンスを楽しめるのは革新的で、80年代はたくさんのスターが生まれたらしいです。
(マイケルジャクソン、シンディローパー、マドンナ、デヴィットボウイなど)
スターが生まれるとわかれば、企業は黙っていないわけで、若者に受けるものは何か?とマーケティングを行い、いわゆる大人のやり方が盛んになりました。
それらへの批判的な動きとして80年代後半に生まれたのが「インディーロック」であり、「オルタナティブロック」です。
「インディー」は「independent(独立した)」、「オルタナティブ」とは「alternative(代替の)」という単語から来ていて、メジャーレーベルとは距離を置き、インディーズレーベルに属し、自分たちのやりたいことを追求しているバンドの作る音楽を総称してこの名がつけられました。
中でも、R.E.Mやニルヴァーナは元々そうしたスタートだったにも関わらず、大ヒットを記録し文字通りメジャーにとってかわる=オルタナティブな活躍をしました。
というわけで、「インディーロック」・「オルタナティブロック」というジャンルは、演奏面ではなく、ムーブメントを指したものであり、ジャンルとしてくくるにせよその中にはパンク・メタル・カントリーなどなど……と多種多様な音楽が混在していました。共通するのは「実験的であること」のみ。
そんな音楽の一部に、日本が
「う~~~ん!!!ギター鳴っててポップ!!!よし!!!」
と棚わけしてしまったのが「ギターポップ」らしいです。(暴論)
時期としては80年代後半から90年代前半にかけてのこと。
また、同じようにそんな流れで生まれた日本独自の棚分けが「ネオアコースティック」「ソフトロック」みたいです。
ギターポップの定義
「ギターポップ」という単語が息づき始めた経緯はなんとなく理解したわけですが、何がどうなってる曲ならば「ギターポップ」なのか?という1番気になる部分。
それについて、以下の内容は共通してそうです。
ギター主体の音楽であること。ただし、ゴージャスではない。
シャウトなどを使用しない激しさが抑えめのものであること
1.についてですが、前述した経緯から録音環境が大手レーベルと比べるとそこまで良くないことがあります。そのため、ノイズが混じっていたりシンプルなギターサウンドをしている、ということがあげられるでしょう。
2.については、70年代からのパンクの反響か、内向的な内容に向かう動きがあったようでそれが関係しているのではなかろうか、という感じ。
と、ここまで書いたんですが、↑の定義めっちゃ浅ぇ。(すみません)
以上で述べた特徴、いや「ギター主体で激しくない」のが特徴と言っても、ギターポップという単語をそのまま言い換えただけ、かつ、そんな曲はごまんとあるわけで、結局なんなん?っていうな。
ほんまそれ、何適当なもの書いとるんやっていうな。
というのも、ギターポップの定義、曖昧じゃね………???っていう。
色々調べて思うのは、
ここから先、人によって諸説ありな感じで、結局あまりきっちり定義づけされていないんじゃねぇ?
ていうのが結論です。。。
同時期に「ネオアコースティック」というジャンルもまた日本で生まれた、というのは前述の通りですが、とりわけこの「ネオアコ」との境界が人によって違う印象でむずかった。
(ネオアコといえばのバンドのひとつ「Orange Juice」。音めちゃ好き。)
Wikipediaはこんなこと言うとるわけですが
うーん。
ギターポップの曲は歪み少ないの?
このアコースティック・ギターうんぬんってかいているやつ、「ネオアコ」のことじゃない?とか思うわけです。
でも、色んな資料を読んでみると、
「ネオアコとギターポップは一緒だよ!」「いいや!違うものです!」
「このバンドはギターポップ!」「このバンドはネオアコ!」
みたいな感じで、
結局同じと言っている人もいれば、違うと言っている人もいるし、
あるバンドはギターポップバンドと言っている人もいれば、そのバンドをネオアコバンドと言っている人もいたりで、いや、わからんて。
匙ポーイ。
自分が思うギターポップ
で、自分は、ギターポップを一旦どう解釈したの?という話になるのですが、自分は楽器がジャガジャガ鳴っててキラキラしてる感じとすることにしました。
理由は、やっぱり言葉が分かれている以上はネオアコとギターポップは分けるべきなんじゃない?と思い、アルペジオのきれいな音色・歪んでいない感じをネオアコとするならば、オープンコードで歪んでる感じはギターポップ、とするのがわかりやすかったからです。
あと、小出さんを始め、多くの資料で言われているインディーポップと同義に従うのであれば、インディーポップの特徴にそういった特徴があるから、といったところ。
このインディーポップがどう広まっていったか?についてですが、理解したのは大きく2つです。
一つはザ・スミスの存在。
シンセサイザーを良しとせず、オーソドックスなスタイルにて一大ロックバンドとなり、たくさんのフォロワーが生まれました。めちゃかっこいいな。
また、1986年に発売されたコンピレーションアルバム「C86」の存在もあるようです。
以前からあったスタイルではあったものの、このコンピレーションアルバムの発売により、ジャガジャガ鳴るギターとポップをかけあわせたスタイルが注目され、そのようなバンドが次々に現れた結果、シーン化していったみたいです。
こうして生まれたシーンは後にパワーポップやブリットポップへ、メインシーンにおいてはOasisらへと繋がりました。
そして、そのバンドらに影響を受けて、00年代の下北沢ロックシーンに繋がっていくという。
自分がロックバンドを意識的に聞き出したのは下北系あたりと思っているんですけど、そうしたバンドが実は80年代から脈々と繋がったものなんだなぁと思うと、音楽ってやっぱり奥が深いなぁ、としみじみ感じました。
終わりに
洋楽ミリしらの調べ学習でした。
正直自信ない箇所何点かあるので、誤りあればすみません。
まぁここまで書いてあれですが、音楽のジャンルを音楽を聞かずに知ろうとするのも変な話です。
何聞こうかな、と思ってたところに以下のポストを貼っておきます。
調べるきっかけに戻るわけですけど、「天使だったじゃないか」は元々、Joy Divisionを始めとするポストパンクの冷たい感じを目指したもののBase Ball Bearに合わず、歪んだ温かみのあるものを目指し、生まれたとのこと。
「天使だったじゃないか」の理解がましたのもそうですが、Base Ball Bearが影響を受けた80〜90年代のインディーポップをdigる楽しみが増えてが人生楽しい~~~~~~、と言う感じです。
で、まぁ、結びの結びにって話なんですけど、ZIP-FM ×musicで小出さんのコーナー、マジ資料価値高くない???っていうな。
こんプロ特別編でも触れてる通り、ベボベの音楽の紐解きに×musicはマストと思うけど、まず大前提に、わかりやすくて深くて面白い。
「ポスト・パンク/ニューウェーブについて」、完結してしまいましたが、ロックの文脈に浅学な自分にとってマージで勉強になったんで、書籍化せんか??????
ポッドキャストとかで音源部分カットして公開せんか?????????
ノーギャラで書き起こしするのでZIP-FM、公開しろしマジ。
よろしくお願いします。
調べるために読んだ本
「ロック史」北中正和 -立東舎文庫
めちゃ読みやすい。
200ページ弱でサクッと読める上、文章が平易でわかりやすい一冊。
著者が後書きで書かれている通り、入門ガイドにぴったりの1冊。
ディスクガイドが付いていたり、Kindle版あるのが嬉しい。なんか1冊読んでみたいと聞かれたら、多分これを薦めると思う。
「全ロック史」西崎憲-人文書院
ロックの辞書みたいな一冊。何せ510ページありますからね。
あのバンド、どんなの?と思ったらまぁこの本に載っとるやろ……と感じちゃう充実度。
4000円とお高めだけど、ロックバンドスキーとしては持ってて良かったと思える1冊。
高いので食指が伸びず一回やめたけど、本屋で立ち読みしたら内容の充実度に感動して即買いした。
「ギターポップ・ディフィニティヴ1955-2015」 - ele-king books
1995-2015の期間のギターポップを500枚紹介してくれる1冊。
最初に買った本なのだけど上述の2冊読んでからでないと読解できない箇所多数でした。
アーティスト別だったりレーベル別だったり都度ディスクレコメンドの括り方が違うけど、俯瞰で見ると束ね方が秀逸なことに気づく感じで楽しい。
「教養としてのロック名盤ベスト100」川﨑大助-光文社新書
ディスクガイドではあるのだけど、発表したバンドや発売当時シーンはどうだったかを平易に解説してくれている一冊。ミリしらの自分にはありがたい。(賛否両論らしいけども)
ちなみに100枚の選出理由はNMEとローリングストーン誌のオールタイムベスト500のうち共通する196枚を順位づけした100枚をまとめたとのこと。
その196枚が何か見たいぜ!!!
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2024年の名盤!!!!!!おっす!!!!!!!!!