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なんでこんなに牛乳とバターを真剣に販売したのかちょっと話したい

日本中の酪農家、畜産農家が存続の危機を迎えている
正確に言うと、野菜や果物や米を作っている農家も全部だ
長引くコロナ禍ですっかり日本中が冷えあがってしまった

私が職員をしている、酪農家と畜産農家で構成されている組合は、営利を目的としない団体だが、それでも最低限の維持費は当たり前に掛かる
そういう維持費を賄うために、組合員さんから手数料を徴収する
その手数料は、通常総会の時に、生乳出荷金額の何%とか、購入した飼料代の何%とか決められるのだが、大体は前年とほぼ変わらない

そういう手数料は変わらずかかるのに、
酪農家も畜産農家も、飼料代等の経費の値上がりにより、今、手取りが本当に少なくて、それは生活できないレベルにまでなっている
みんな、貯蓄を崩したり、牛を売ってお金を作ったり、あるいは借金して凌いでいる
あと何年?そんなことが続くのか
先の見えない将来に不安ばかりだ

高齢者の酪農家は離農一択
早く辞めた方が痛手が少ない
そればかりではない
経営を移譲された若手も
夢見て新規就農した人も
続々辞めていく

先日はとうとう命を絶った人も出た(県外)


何度も言う
今のままでは生活できない
続ければ続けるほど赤字になる地獄しか見えないのだ
毎月何十万、何百万も赤字の経営
あなたなら続けられるだろうか


それでも続ける意味は色々あると思うけれど
自分達が日本の食料を担っている責任感みたいなものというか、プライドなのかなと思う
それでも胸の内を聞くと、みんな無言になる
迷っているんだろうなと思う

期限を切って「ここまで頑張ればあとは楽になるよ」というものが見えないなかで、
問い合わせが多かったため試験的に始めたTwitter販売が少しずつ実を結び
昨年度末は、組合員のみなさんにほんの少し還元できた
子供のお小遣い程度の微々たるものだけれど、みんな喜んでくださった

それよりか私の給料の方が多いんですよ
みんな大変なのに、黙って雇い続けてお給料払ってくださってる
私もできることを頑張ろうって思った

それにしても
いつまで続けられるか

なんの策もなくこのままでは来年終わってしまうかもしれない日本の酪農家、畜産農家
全部は助けてあげられない
でも私は
自分の組合の人たちは助けたいって思う



九州生まれの牛乳とバターは、本来、九州管内の酪農家、もしくは酪農関係者しか購入できないと、販売のただし書きに書いたのは本当で
あれは詳しく書くと

需給緩和(牛乳を消費者が飲まなくなっている)により、生産抑制の危機(生乳の搾る量制限)にならないよう、自分達でも買いましょうという運動の元、作られた商品

生産者(酪農家)が自ら購入して、親戚や友人に配るんですよ
組合毎にノルマがある=生産者毎にノルマがある

確かにわかります
自分達でも消費しようよって動き
でも今年これだけダメージ受けてて、みんな赤字経営なのに買わせるのかと思ったら、今年は素直に「さあ、みんな今年もノルマ10ケースね」とか言えなかったです
昨年までは言ってたんですけどね
今年は無理

どうしようか
なんとか自分で売れないかな

そんな気持ちから始め、本日を迎えました
しつこくしつこく宣伝して販売したのはこんな理由からでした

ありがとう
ありがとうございます
本当にありがとうございました

お陰で組合ノルマどころじゃない数のご予約をいただきました
本当に全国のみなさんのお陰
拡散してくださったみなさんのお陰



さっき
組合員さんのグループLINEにね

「たくさんご予約頂いたので、みなさんのノルマの分も大丈夫ですが、ノルマ分購入でも大丈夫な人はそのままで、ノルマの半分にして、とか○ケースなら大丈夫、とか減らしてほしい人も遠慮なく連絡ください」って書いたのです

「ありがとう」
「感謝します」ってお返事が来ました
(自営業のプライド高い人たちですから、そんな言葉なかなか聞けません)

頑張って良かったって思いましたし
この組合の職員で良かったなって思いました

うちの組合員さんと心中する覚悟で
今後も走り続けます


スマホで書いたので全体が読み込めず
感情高ぶったまま書いた記事を投下します

最後まで読んでくださってありがとう
これからも牛乳買ってください☺️



明日すら見えないけど
共に闘う覚悟で

うちの組合員さんが頑張るうちは、私もできることを続けていこうと思っています