苦情・文句を言う心理 ②

(前回の続き)
2、商品に不満
買ったモノ自体の内容に不満がある場合、これは前回の最後にも書いている、いわゆる『クレーム』になると思います。
売買契約は、等価交換です。
欲しいものの値札を見て、得られる価値と支払対価を比べ、
同等以上なら購入という決断を下します(※1)。
普段意識する事はないと思いますが、コンビニやスーパーでも毎回この決断を下しています。

そして商品に瑕疵等があった場合、
当然にそれは(店舗又はメーカーが)補填する必要があります。

本来であれば返品交換や、あるいは返金という形で売った側の責任は果たしたと言えます。
ただ、ここでよくあるパターンが、
店舗までの交通費や、何らかの追加サービスの要求です。

消費者心理としては、商品に初期不良等の問題がなければ費やす必要のなかった時間や労力なので、
気持ちとしては分かりますが、法的にはこれらに対し何か店側が負担する義務はありません。
即ち、店側に断られればそれまでとなります。

前回までのお話も含め、では何故、クレームを言うのか。
『客側に他意がない場合』、その根っこには、店側にもっとより良い店になって欲しいという思いがあるように感じます。

実際にあった話ですが、
従業員側に対応等の不備があり、責任者と共に謝罪した際、
「ちゃんと従業員教育しておけよ、また見にくるからな!」
と言って帰られた事があります。
つまり、また利用してくれるというわけですよね(笑)

例えばですが、「この程度のお店なんだな」等と判断し次回から利用しなければ良いだけなのですが、
言ってくれるという事はお店にとっては実は『プラス』の事なんです。
余談ですが、私なら言わずに去ります(笑)。(いわゆるサイレントなんちゃらですかね(笑))

上記では客側に他意がない場合を前提としておりましたが、
次回は他意がある場合を見ていきたいと思います。
本日もお読みいただきありがとうございましたm(__)m

※1
コンビニでペットボトルの水1本100円と書かれています。
それを買ったとすると、水と100円が同価値以上だと判断した事になり、
そこで売買契約が成立します。
では、もし1万円だったとしたらどうでしょうか。
「え?」と思うような事でも、これがもし、
砂漠で遭難している状況で、自分は水を持っておらず、
持っている人からこう持ち掛けられたらどうでしょうか。
おそらく買うのではないでしょうか。
状況によっては、逆に1万円でも売ってもらえない可能性もあり得ます。
このような極限の状況下では、社会経済の需要と供給のバランスにより価格が決まっていくという事がよく理解できると思います。

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