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白嶽森林公園 自然観察会(航史記者)

くまモン記者団の、航史記者(上天草市)です!

6月29日 土曜日、上天草市姫戸町にある白嶽(しらたけ)森林公園で開催された自然観察会に参加してきました。このところあいにく雨続きで、この日も朝から土砂降りでした。天気が回復すればいいな...と気にかけながら車で向かいました。

キャンプ場の管理棟に入ると、すでに参加者が集まり始めていました。森林インストラクターの方によると、毎回10名程度の定員で、今回は11名が参加するとのことでした。

ここで、白嶽森林公園についてご紹介しておきたいと思います。雲仙天草国立公園内にある、総面積50ヘクタールの自然公園。園内にはキャンプ場、不動の滝、矢岳神社、矢岳巨石群遺跡、九州自然遊歩道などがあり、周辺には湿地帯が広がっています。4月の終わり頃には、世界でも天草の上島にしか生息していないといわれる絶滅危惧種、アマクサミツバツツジが花を咲かせます。さらに5~10月頃には、世界最小サイズのハッチョウトンボが見られることでも知られています。

さて、出発前にインストラクターから注意事項の説明を受け、いよいよ出発です! レインコートも用意していましたが、いざ観察会が始まると嬉しいことに雨はまったく降らず、おかげでじっくり観察することができました。

自然観察会の様子 その1
自然観察会の様子 その2

ちなみに、山の上にある湿地帯というのはとても珍しいのだそうです。白嶽湿地帯はそれぞれの場所で少しずつ環境が違うので、観察できる生き物も違いがあるそうです。

白嶽湿地帯

1時間半くらいのあいだに、いろいろな草花、キノコ、樹木、昆虫などを観察しました。アマクサミツバツツジはすでに散り終わっていて、八ッチョウトンボも見つけることが出来ませんでしたが、水草の多い湿地などにいるキイトトンボ、そしてアサヒナカワトンボ(以前はニシカワトンボと呼ばれていました)を観察することができました。

一緒に参加していた女の人から、「これは畳の原料だよ。」と言って差し出されたのはイグサでした。実際にイグサを見るのは初めてで、とても細くてピーンとまっすぐ伸びていました。試しに僕も水辺の雑草の中からイグサを探してみたら、ちゃんと見つけることができて、ちょっと嬉しかったです。

また、森林インストラクターの方と一緒に観察すると、僕にとってはどれもこれも「雑草」に思える草にも、それぞれ名前が付いていることが分かって興味深かったです。たとえばサルトリイバラ。葉っぱに小さなトゲがあって、「だごの葉」とも呼ばれます。これはお団子を包むのによく使われている葉っぱだそうです。ほかにも、しいたけの原木になるクヌギと、クヌギによく似たコナラの見分け方も教わりました。

左がクヌギ、右がコナラ

緑の中を歩いていると、鳥の声や小川のせせらぎが聞こえてきて、さわやかな気持ちになりました。不動の滝は、険しい道の下にありました。僕は滝を間近で初めて見て、その迫力に圧倒されました。

不動の滝の迫力をみんなで体感

雨が多かったために、キノコもたくさん見つけることができました。これまでに見たことのないほど大きなキノコが目にとまった時は大興奮しました。

大きなキノコ

中でも一番テンションがあがったのは、食虫植物を見つけた時です。食虫植物は沼地に繁殖しているそうです。珍しいのでつい持って帰りたい気持ちになりますが、ここは国立公園なので、取ったりしてはいけないそうです。

食虫植物

お正月の鏡餅に使う「ウラジロ」という葉っぱも見かけましたが、インストラクターが「ウラジロやサカキを欲しがる人が多いのですが、取らないでくださいね」と念を押していました。

ウラジロ

管理棟に戻ってくると、森林インストラクターの方からお土産をもらいました。ペンがなくても文字を書くことが出来る「タラヨウ」の葉っぱです。爪などで表面をひっかくと、そこがすぐに黒く変色して、文字が浮き上がってきます。葉っぱが枯れても文字は消えません。切手を貼れば本当に郵便物として送れるそうです。インターネットで調べたら、 タラヨウの葉はタンニンという成分を多く含んでいて、傷をつけることで酸素がタンニンに働いて酸化し、文字が浮かび上がるそうです。戦国時代には、武士がこの葉っぱに文を書いてやりとりをしていたとのことで、これが「葉書」の語源になったとも言われています。

タラヨウの葉に、爪で一筆

次回は7月20日 土曜日、上天草市龍ヶ岳町にある龍ヶ岳山頂自然公園で自然観察会が開催される予定ですので、興味がある方はチェックしてみてください!

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