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関学で2022年の大江千里さんを観てきたこと。

実家から関西学院大学(以下関学と表記)のキャンパスまでは歩いて15分か20分。高校時代のボーイフレンドが関学生だった時期もあって、ちょっと勉強したらあの芝生の綺麗なキャンパスに通えるかもって妄想はあった。ただ、中高時代にろくすっぽ勉強しなかったうえに、身の程知らずに京都の大学に行きたいっていう野望もあったし、受験の時期にはとっくに関学の彼とは別れていたこともあり、結局関学は受けなかった。

きょう、それを心底後悔した。この学校に通いたかったなあ。

高校を卒業してから38年。関学のキャンパスには何度か足を踏み入れていたが、こういう形で関学に足を踏み入れるのは初めて。

それは関学出身のミュージシャンでいまやジャズピアニスト、大江千里さんの凱旋公演、しかも「納涼フィナーレ 大江千里BIRTHDAY BASH」。千里さんの62歳の誕生日をみんなでお祝いしようって感じ(とわたしは解釈している)。

ピアノ一本でポップス時代の大江千里さんと、いまのジャズピアニストとしての大江千里さんを楽しめる空間。なによりもご本人が生き生きと演奏していること。詞はなくてもメロディとアレンジにジャズピアニストの息吹きを加味して、2022年の大江千里さんの作品としていること、それを1983年から聴いているファンとしても楽しめる作品であること。加えて場所は大江千里さんが青春時代を過ごした関学のキャンパス。充実感に充ち溢れすぎるライブステージだった。

選曲についてはここには書かない。ただ、デビュー当時から聴いているファンにとっては結構ココロに響く選曲だったと思っている。私自身、幸運にも前から2列目という神席を幸運にも得ることができたが、ハンカチで涙を拭っている場面をもしかしたらステージ上の彼が見ていたかもしれない(妄想)。

詞がなくても、詞は聴いてる私たちのなかで補完して、わたしはマスクのなかで歌ったりハミングしていた。それだけでもう、充分すぎる。

大江千里さんのポップスのセンスはジャズピアニストのセンスとプラスされて、2022年のいま聴くに堪える作品になっている。もういちど歌を歌ってほしいとは個人的には思わないが、ポップス時期の作品を現在のジャズピアニストのセンスでリメイクした『Boys & Girls (Japanese Ver.)』の続編を心待ちにしている。

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