「健康的な食べ方」
「天人合一」という概念
「天人合一」とは、「自然と人間は一体である」という考え方です。
この考え方に初めて出会ったとき、雷に打たれたように驚きました。なぜなら、私が子供の頃から感じていた感覚だったからです。
私は20歳の頃からずっと「健康的な食べ方」について考えて試行錯誤してきました。最近、私なりに導き出した結論があります。
まずは、その考えの元になった私が食事について学び、試してきたことを紹介します。
考え出したきっかけ
きっかけは20歳の頃、体調を崩して食事を見直しました。
当時すでに私はモデルとして活動していたのでスタイルキープは必須でした。
そのため、心身共に元気でないと仕事を続けることができませんでした。
その時に必死で立て直しを図った結果、今の私がピラティスや薬膳を教えることに繋がったのです。
それ以来、時間をかけて自分に合った食事方法を見つけたり、自分の身体と対話してきました。(身体は常に変化するので、これからも自分との対話は大切にするつもり。)
具体的には、中医学や薬膳を学ぶために3年間学校に通ったり、マクロビ、ビーガン、ベジタリアンなどを独学で学んだり、単発の教室やワークショップに参加したりしました。また、名著『自然療法』を書いた東城百合子さんの「健康料理教室」にも半年ほど通いました。(生前に直接お会いしてお話しできたのはとても貴重な経験だったな。)
これらの経験を通して、結構ちゃんと学んできたつもりです。
「健康的な食べ方」その1
さて、先に出た「天人合一」とは、中医学の基礎となる中国の古い概念です。
これは、人間の体を地球に置き換えて考えるということです。宇宙も地球も人間も、すべての物質は一体であり、宇宙で起こっていることも、地球で起こっていることも、人間に起こっていることも、構造は同じだという意味です。
植物を育てるためには肥沃な土が必要です。大地の上には植物が育ち、その上には人や動物がいます。
同様に、人の体にも同じような考え方を用いつつ食事の順番にも当てはめるという考え方です。
どういうことかというと、
「土=腸」があり、その腸の上にまず最初に「緑の葉物野菜」といった植物を食べ、その上に「実がなる野菜や根菜」、さらにその上に「肉や魚」という順番で食べるのです。
あ、まさしくコース料理もそうですよね。
普段の食事の定食やワンプレートでも、このような順番で食べるということ。
この食べ方を実践する上で最も重要なのは、「土=腸」の状態を良くすることです。
体を育てるには健康な腸が必要です。
腸を肥沃な土になぞらえ、しっかり耕す必要があるのです。
「健康的な食べ方」その2
また、「土=腸」にはもう一つ考え方があります。
それは、土地ごとに独自の特徴や根付いた文化があるというものです。
育つ野菜も土地の地形や大気の状態によって異なります。
人間にも同様のことが言えます。土地に長く根付いたDNAはその土地と親和性があります。
遠くの国で流行っている健康的な食べ方が体にとっても地球にとっても本当に良いのか、疑問に思うことがあります。
遠い土地で作られた植物を食べ続けるのは輸送的にもコストがかかり、言わずもがな鮮度にも問題がありますよね。
鮮度の良いものをおいしいうちに食べることが一番だし、それには地元の食材を選ぶことが良いですよね。
もちろん、異なる国や地域に移り住んだり生まれ育ったりする場合や、個人の特徴によって違いが生じます。これはあくまで大まかな考え方として捉えてもらえたらと思います。
さいごに
どちらも、以前から言われている考え方ですが、私にとっては「天人合一」の概念とリンクさせたときにとても腹落ちしたのでした。
もし食事のリズムや体調が崩れたり、健康的な食べ方がわからないなぁという時期は、植物を育てるかのように、自分の身体を育ててあげるようなイメージを持つといいんじゃないかな?
今そんな人がいたらこんな考え方もあるよ。と一助になれば嬉しいです。
私自身もバランスが崩れた時、そこに立ち返る指針ができました。
なのでみなさんにもこの考え方をシェアしてみました。
『腸の育て方』についてはまた別記事にてアップしますね!
(PS.見出しの写真は、東城先生の「健康料理教室」にて作ったものです。)
熊澤枝里子
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