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関西の冬の野鳥

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私が、観察したことがある関西で冬に見られる野鳥に関する記事です。
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2024年2月の記事一覧

冬に現れるカモたち(3) 採魚ガモ・アイサの仲間

冬に現れるカモたち(3) 採魚ガモ・アイサの仲間

 潜水ガモについて記載しましたが、次は採魚ガモについて記載したいと思います。
 カモは、水中に潜らない陸ガモと水中に潜る海ガモに大別されます。さらに海ガモは、潜水して水底で水草などを採食する潜水ガモと潜水して魚を捕えて食する採魚ガモに分かれます。
 採魚ガモは、アイサ属・ミコアイサ属に属するカモ達です。

 冬の関西で、例年、観察できるアイサは、ウミアイサ、カワアイサ、ミコアイサの3種です。
 ア

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冬に現れるカモたち(2) 潜水ガモ・ハジロ属

冬に現れるカモたち(2) 潜水ガモ・ハジロ属

 陸ガモについて記載しましたが、次は潜水ガモについて記載したいと思います。
 カモは、水中に潜らない陸ガモと水中に潜る海ガモに大別されます。さらに海ガモは、潜水して水底で水草などを採食する潜水ガモと潜水して魚を捕えて食する採魚ガモに分かれます。潜水ガモはハジロ属に属するカモ達、採魚ガモはアイサ属・ミコアイサ属に属するカモ達です。

 関西で安定的に観察できる潜水ガモは、ホシハジロ、キンクロハジロ、

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冬に現れるカモたち(1) 陸ガモ・マガモの仲間

冬に現れるカモたち(1) 陸ガモ・マガモの仲間

 関西で観察できるカモ類は、カルガモを除いて、冬鳥として海や川、湖沼などに現れます。カモは、野鳥の中では大型で、ラグビーボールを押し潰したような平べったい身体に丸いボールのような頭がついていて、水面をぷかぷかと浮いているイメージです。
 カモは、多くの種があり、様々な分類があるようです。カモについて、書きたいと思ったので、山階鳥類研究所のホームページに記載されていた①陸上や水面下で採食するカモ、②

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地面で採食する冬鳥 ホオジロの仲間4種(2)

地面で採食する冬鳥 ホオジロの仲間4種(2)

 アオジ、クロジ、ミヤマホオジロ、カシラダカの4種は、冬鳥として、関西に飛来します。

 アオジは、北海道や本州中部以北で繁殖し、冬に関西に現れます。
 体長16cm。オスは、緑かかった黒っぽい頭、背・翼は褐色に黒色の縦縞。喉から胸・腹が黄色です。メスは、オスと比べると、全体的に褐色で、頭も褐色、喉から腹の黄色もオスと比べると鮮やかではなく、褐色の縦縞が目立ちます。

 クロジは、本州中部以北に留

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地面で採食する冬鳥 ホオジロの仲間4種(1)

地面で採食する冬鳥 ホオジロの仲間4種(1)

 関西で見られる冬鳥に、アオジ、クロジ、ミヤマホオジロ、カシラダカの4種がいます。いずれもホオジロ属に属し、地上に降りて、落ちた種子などを食べる共通点があります。

 アオジを漢字で現すと、「青鵐」。「鵐」(「巫鳥」)は、「しとど」と読み、ホオジロやアオジなどの小鳥を示す古い名前のようです。「青」は、昔から緑色を青と表現してきた名残で、緑色のホオジロの仲間ということです。

 クロジを漢字で現すと

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