シチュエーションセラピー台本5

この文章はこれから僕が立ち上げようと思っているシチュエーションセラピーというサービスの台本です。
このサービスはお客さんとアクターが言って心がスッとする言葉や言われて心が軽くなる言葉を台本にして、やりとりするという内容です。読むよりも実際に演じた方が絶対にスカッとしますよ。

※2020年7月25日現在 台本ストック8本 8月1日までに20本作る予定(サボってたから難しそうだな……)
※一応、書いたものは全て公開することにしました。僕が書いたものですが、本当にいいものなのか僕の中でもいまいちよくわかりません。


女の子が仕事で散々小言を言われて傷ついた男に同調する話
女「どうしたの? 浮かない顔して」
男「僕、仕事に向いてないのかなあ」
女「そんなことないと思うよ。何か言いたいことがあったら聞くよ」
男「なんか仕事してて細かいミスが多くってさ、その度に仕事仲間とかに文句を言われてさ、まいっちゃってるんだ」
女「そんなの気にする必要ないよ。この世の中に受けた全部のテストで全部百点満点しかとったことない人なんているの? ミスなんてのは誰でもあるんだよ。何か余計にいわれてもそれはその人の性格が歪んでいるんだから無視したって平気だよ。ミスが嫌で仕事をやらせるのならば最初からその人がやればいいんだし、その人があなたにやらせた以上はあなたのミスはその人のミスだって思っておけばいいんだよ。どんな些細なことも全部自分のせいにされたらみんな精神が参っちゃうよ」
男「そうはいわれてもね、結局何度も悪くいわれるわけだし。その仕事仲間からはその度に悪くいわれて本当に嫌になるよ。こっちは昔から前へ前へ出る人間達のせいで、その恩恵を受けられずに生きてきたんだよ。だから、仕事も誰かがやっているのを見て、やられていない仕事を探してやるしかないんだよ。でも、前に出れないから経験が積めなくてやることが分からなくてフリーズしちゃうことが多いんだよ。それをボーッと突っ立ってるなとか注意されることが多いんだ。やることがたくさんあってある程度わかり切っていることならばいくらでもやれる。でも、臨機応変に対応しなきゃいけないことは前に出られない性格のせいでうまく立ち回れないんだよ。それに文句を言いながら先回りして仕事をしていくアンタがいなければ経験が積めて仕事も覚えられるのにそれができないんだよ。
 あんたができるような仕事はよっぽどじゃない限り最終的には僕でも出来るようになるよ。それをあんたが怒鳴りながら仕事を教えるからこちらも頭の中に入らないし、怒られたことを頭の中で自己弁護しようとして仕事以外のことを考えてしまうし、結局仕事を覚えるのに繋がらないんだよ。少なくとも一回しか教えないとか、もう一度とか聞く度に怒鳴ってくるのをやめろよ。お前は教え方が下手なんだよ!」
女「そうかあ、よっぽど怒りが溜まってるんだね。なんで教え方が下手な人はわからない時に怒るんだろうね。怒って人生がいい方向に進んだことってあまりないと思うんだけどね。
何度も言っても気にしない、先行投資だと思って時間がかかってもフォローしてあげる。そう言う精神がないからこの会社は駄目だとか認識されてしまうのにね。今受ける損を少しでも受けないようにすることは、将来的に大きな損を防げないだけじゃなくて大きな得も得られないという事実に気づかないと成長は無いのにね」
男「そうだよ。ちゃんと教える能力があるんならば辞める前に新人が育って教える必要がなくなるんだよ。ちゃんと一人前に育てる能力がないから何度も教える必要が出てくるんだよ。それなのに、なんであいつはこちらが失敗する度に小言をくどくどくどくど言ってくるんだよ」
女「大変だね。口を一方的に出されるのは一方的に殴られているのと同じようなものだもんね。いや、場合によってはもっと心に深いダメージを受けてるかもしれないのにね。それなのに、殴り返したりせずにずっと一方的に言われっぱなしでいるんでしょう? 偉いね。あなたの方がよっぽど世の中についてわかっているね。
 口を悪く言う奴なんて、自分が悪く言われたらこちらに倍にして返して来ようとするし、他の人にも被害を与えるに決まっているじゃない。二次被害を増やさないようにと言う選択肢を選んでいるあなたは本当に偉いよ。
 大丈夫、あなたが新人を育てるときはきっとあなたを慕ってくれる。あなたのことがすごい人だってわかってくれる。だから、もう少し頑張って仕事しよう。
 それでも、耐えきれなかったらその時はーー」
男「その時は?」
女「シチュエーションセラピーというところでそいつの悪口を台本にして、鬱憤を晴らせばお金がもらえるかもよ」
男「(苦笑い)」

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