災害や戦争でたくさんの人が亡くなった時、メディアは大々的に報じる。
政府は対策を取り、慰霊碑が建てられる。
多くの人が黙祷し、慰霊する。
黙祷を捧げる人は優しい気持ちでそうするのだろう。
だけど、その命だけが大切なのではないんだ。
その日だけが特別な日ではないんだ。
今日は特に慰霊の記念日はない。
でも、亡くなる人はいるんだ。
毎日が、誰かにとって特別な日である事は忘れてはならないんだ。
交通事故死、病死、1人または少人数で災害死。
紛争で少人数の死。
特に珍しい事件でもなかったり、少人数。
でも、命は命だ。
大切な人を失った絶望と悲しみは、人数も珍しさも関係ないよ。
メディアが騒ぐのも政府が動くのも不幸な事だからでは、ないよ。
一度にたくさん死ななければ、政府は動かない。
ドラマティックな話で視聴率が稼げなければメディアは騒がない。
なぜだろう。
世論は不幸な話だから、動くよ。
かわいそうだ、気の毒だと、動くのだろう。
政治や企業は、それを利用するよ。
優しくありたい気持ちを利用されてしまうよ。
イメージに踊らされたら台無しになってしまう事があるよ。
優しい気持ちならば大切にしたいよ。
どんな命も命だ。
どんな人にも心があるよ。
メディアが騒がなくても。
毎日、誰かが亡くなっている。
毎日、誰かが大切な誰かを失っている。
毎日が、誰かにとって特別な日である事を忘れたくないよ。
ある人は何も言わないかもしれない。
笑顔かもしれない。
ある人は災害の記念日に黙祷をしない事があるかもしれない。
イメージのよい事をしない事があるかもしれない。
その理由は外からは見えない事もあるんだ。
イメージに踊らされてしまうと見えない事がたくさんあるね。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?