中村勘三郎さん(を例に)

十八代目中村勘三郎さん、我々世代は勘九郎のほうが馴染み深いですが
57歳でお亡くなりになられましたがこの方、ニッポンのいちばんいいとこどりして駆け抜けていったような気がしてならないんですよね。
つまり、日本が有史以降もっとも平和だった期間そのもの
ただ、この方東日本大震災経験してないだろうと思っていたら、ちょっとだけかぶっていましたね。でも最晩年ですし東京にお住まいですから実際被災したわけでもない。
先の大戦と戦後動乱の時期は知らず、生まれた時から高度成長が始まり、バブル→バブルの終焉を経て東日本大震災まで。
日本は真に平和だったのはこの57年ぐらいで、その後(震災後)は皆さんご存のとおり、また激動の時代に入ってしまったのではないでしょうか。
まぁ考え方を変えれば、57年鉄板の平和が続いただけでよしとしなければならないのかもしれません。
今考えればたとえば学生運動、あさま山荘、いくつかのハイジャック、日航ジャンボ機墜落事故、阪神淡路大震災、オウム事件等の大事件はありましたが、すべては堅牢な平和という傘の下だったような気がしてなりません。
昭和では子供も、若者もやたら体制に反抗していたようですが、そしてそれを後世に自慢げに語ろうとしていますが結局体制はびくともしていません。よってその行動は平和に守られた中での戯言に過ぎなかったともいえるでしょう。
彼らは体制があったから行動(反抗)できただけであり、体制のない(見えない)カオスにほおり出されたならばおそらく手も足も出なかったでしょう。なぜなら、彼らが未熟であることを平和な社会に許容されていたから。
これからの子供たちはそういうカオスな時代を生きなければならないので、昔の若者よりもはるかに複雑な人生設計を迫られています。
それは、昔の若者(今の年寄り)からすれば到底理解不能でしょうし、おそらくわかろうともしないでしょう。
しかし、うまく人生の舵取りさえできれば、昔の若者とくらべて桁違いに豊かな人生を送れる可能性も持っています。ですので、決して昔の若者の的外れな意見に惑わされることなく、したたかに生きてほしいです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?