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オーバードーズ問題からの、こどもに薬について色々語ったことをまとめたnote

先週、小学生がオーバードーズで救急搬送されニュースになりました。
こうやって大きく報道されれば当然「それってなに?」と尋ねられることも増えるわけで…

私はこの件について聞かれた時に、相手が中学生でも、うちの子のような小学校低学年や未就学児でも、まず大前提として言わなければいけないのは、

薬っていうのは、用法・容量を守らないといけないんだよ!

ということだと思っています。

ちなみに学校(保健科)でも教わりますが、授業で医薬品について学習するのは中学生になってからです!

とはいえ、そう言うと今度は「なんでたくさん飲んだらいけないの?」って話になりますよね。

特に片頭痛や生理痛などのために、普段から痛み止めを飲んでいる大人が身近にいると、あれ?って思う子も居たりします。こどもって大人のそういう姿を案外よく見ていたりするのよね…

じゃあどういう説明をするのかと言うと、じゃあ私たちが普段飲んでいる薬(西洋薬)ってなんなんだ?っていう話からしていこうかなと。

そんな訳で本日は、私が実際にうちの子を相手に(そしておそらく現場にいたら中学生にしたであろう)話をまとめてみようと思います!

西洋薬ってそもそも何なのか?

西洋薬が登場する前は、草木や鉱物といったものが薬として使われていました。
私たちが使っている薬っていうのは、その草木や鉱物の中にある、体の不調に効く成分だけ取り出して、ぎゅっと凝縮させているものなんですね。

今でも薬学部や製薬会社には専用の薬用植物園があって、お薬の研究に使われていたりするんですよ。

そう考えると、市販薬を大量に飲んでしまうということは、元をたどれば、私たちが食べきれないほどの草木を一度にうわあああと摂取することなんですよ。

例えば野菜などで考えると分かりやすいと思うんですが、ニンジンとかホウレンソウなんかも、少し食べる分にはおいしいですが、一気に100本とか1000本とか食べると、なんかもうそれだけで具合が悪くなりそうですよね…

勘の良い子がしそうな質問

さあ、ここまで話したところで、じゃあレモン1000個分のビタミンCっていうのはいいのか…?とツッコミが来ることでしょう。

ちなみにビタミンCというのは、身体からおしっことなって出て行きやすい成分なので、1000個分摂っても大丈夫なんですね。

でも、みんながビタミンCと同じように、体から出て行きやすい成分って訳じゃないんですよ…

だから私たちが使っている薬っていうのは、薬の成分がいつ、どのタイミングでどういうふうな効果を人体にもたらすのか、実験に実験を重ねた上で世の中に送り出されているんです。

だからね、お薬は、決められた時間に・決められた量を・決められた方法で飲むことが大事なんですよーーー!まじで!!

この問題をこどもに語りにくいのは…

オーバードーズは、自死につながるから…ですよね。

正直なところ、薬の副作用で命を落とすかどうかは、その人の体格と飲んだ薬の種類によると思うので、どうなるかは分からない。一命を取り留めても、重大な障害が残る可能性だってある。

もし希死念慮がある子を相手に話すのであれば、配慮が必要な話題だと思うのですが…

まず伝えなきゃいけないのは、私たちの身近に当たり前のようにある「薬」って、本当はそれだけ注意が必要なものなんだよってことですよね。

だから薬局にもドラックストアにも、薬剤師さんが居て、お薬の説明をしたり、相談に乗ってくれたりする訳なんですよ。

それに、私たちの身の回りにあるもの…

例えばコーヒーに含まれるカフェインだって、たった5gで命を失うことだってある。

カフェイン5gはコーヒーにすると80杯。
そんな量を一気に飲むのは無理だけど、カフェインだけ5g抽出したら…ね、もはや1口サイズですよね。

でも、カフェインはうまく付き合えば、飲むことでリラックスしたり、気分転換したりもできる。
薬もそういう、人が1つずつ見つけた長年の知恵でできているものなんですよ。

だから薬はさ、用法容量を守ってさ、ちゃんと正しく使おうね!!本当!!

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