介護の問題 ② 看取りについて
先日、勤務先の老人介護施設で女性が亡くなりました。
死因は老衰で、97歳の大往生でした。
2週間ほど前から食事量が減り、点滴で水分補給することが増えました。
しかし、点滴をする際の針は同じところには刺せません。
元々血管が細かったその方は、点滴をできる場所が無くなり、
口からの摂取しかできなくなりました。
ただ、経口摂取が難しくて始めた点滴でした。
水分不足、脱水が起こるのは目に見えていました。
見て頂いている医師と家族との相談の上、看取りが始まりました。
そして三日後、旅立たれました。
看取りについては、AIを使って調べると、次のようになります。
「看取りとは、人が人生の最後の段階に差し掛かった時に提供される特別な形態のケアのことです。
具体的には、回復の見込みがない人に人工栄養や人工呼吸などの延命治療を行わず、人としての尊厳を保った状態で最後を迎えられるように介護を行うことを指します。
看取りの目的は、以下のとおりです。
本人の意思を尊重し、本人の希望に沿った最期を迎えてもらうこと
本人の身体的・精神的な苦痛を和らげること
家族や友人の悲しみや喪失感をサポートすること
看取りは、医療行為を行わないため、看護師や医師だけでなく、家族やボランティアなども関わって行うことができます。
看取りの具体的なケア内容は、以下のとおりです。
身体介護:食事や入浴、排泄、清拭などの日常生活の介護
精神的ケア:本人や家族の不安や恐怖を和らげるための心理的サポート
宗教的ケア:本人の宗教や信仰に沿ったケア
看取りは、本人や家族にとって、人生の大きな節目となります。
看取りを円滑に行うためには、以下のようなことに注意することが大切です。
本人の意思を尊重する
家族や友人の協力を得る
必要な支援を早めに受け止める
近年では、看取りに関する知識や理解が広まりつつあり、看取りを支援する施設やサービスも増えてきています。
看取りは、誰もが経験する大切なことです。
本人や家族が、看取りを納得して迎えられるように、早い段階から準備をしておくことが大切です」
施設にとって、看取りの同意を得ているかどうかは大きな違いがあります。
同意を得ていれば、亡くなった時も医師の診断で終わります。
しかし、得ていないと事故の可能性があるとみなされ、警察の介入が発生します。
また、救命処置や救急搬送が発生するため、人員が少ない介護する側としては大変な負担になります。
また家族にとっては、看取りの同意は重大な決断を迫られることになります。
それは、積極的な治療は行わない、延命治療は行わないということになるからです。
今のままで、安らかな最期を迎えてもらうということです。
だからといって、家族を責めることはできません。
看取りというのは、痛みも感じなくなった本人の、人としての尊厳を守るために、家族が行う苦渋の決断になります。
それは、家族にとっても辛いことです。
ですが、無理な延命措置は、家族にとっては精神的にも経済的にも、
負担を強いられることにもなります。
看取りという形が、選択肢の一つとしてもっと認知されれば、
介護というお手伝いの幅が広がるのではないでしょうか。
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